「口座凍結後の預金引き出し」についてさらに詳しく解説します

最終更新日:
口座凍結後の預金引き出し

「口座凍結後の預金引き出し」についてQ&Aの質問形式でまとめています。

当ブログでは、以下の記事で被相続人の銀行口座が凍結された際の手続きや対策について解説してきました。

上記3記事に加え、今回、口座凍結に関してさらなる有益な情報をQ&Aの質問形式でご紹介します。

口座凍結についての質問

認知症で本人の意思表示が不十分とみなされた場合

質問:

まだ被相続人が存命であるのに、認知症であるからといって銀行が勝手に本人の意思表示が不十分とみなし、口座を凍結する場合があるという話を聞きました。そのような場合、どうすれば良いでしょうか。

回答:

確かにそういうケースがあるようですね。ですが、被相続人が認知症だからと言って勝手に生前に引き出すのは違法です。
認知症のご両親などが被相続人になりそうな場合は、症状が軽いうちに遺言書を書いてもらった方が良いでしょう。公正証書遺言であれば、認知症でも効力が約束されます。信託を検討しても良いと思います。どちらにせよ、症状の軽いうちに。できれば医師に診断してもらって、遺言能力に問題ないことを証明してもらった方が確実でしょう。

認知症がひどくなる前に現金・預貯金を管理する場合

質問:

親が病気で死亡する場合、生命保険はとても有効だとはわかったのですが、認知症を発症してしまった場合、ひどくなる前に預金を引き出したり暗証番号を聞き出したり、代理人カードを発行しておく方法が大事かなと思うのですが、いかがでしょうか。

回答:

代理人カードは、被相続人の生活費等を確保する分には有効だと思います。生活費はもともと贈与税が非課税なので、代理人カードで引き出しても問題ありません。
ただ代理人カードはあくまで、「代理」なので、名義人以外が使うのはよくないです(それだと実質贈与ですから)。あまりに高額なお金を何度も引き出したり、他行や別口座へ送金していると、相続対策の一環と見なされて税務調査が入るかもしれませんね。

また、暗証番号を聞き出す、という点ですが、生前に子供が「勝手に」引き出すことは違法です。親が認知症等で意思決定能力がないにもかかわらず、その預金を使い込んでいたとみなされた場合には、他の相続人に訴えられることもあります。

どちらにせよ、あまり生前に被相続人の口座を勝手にどうにかしようとするのは、税務調査のリスクもあり、おすすめできません。きちんと贈与することが一番だと思います。

銀行口座の凍結後の手続きについて

質問:

銀行口座の凍結後の手続きはとても手間がかかると聞きました、どんな手順なのかを教えてください。

回答:

こちらも一般論ですが、基本的には遺産分割を終えた後、各書類を持って銀行に申請に向かう必要があります。この遺産分割協議と書類の準備が面倒なのです。以下が基本です。

チェック名義人の戸籍謄本等
チェック名義人の預金通帳及び届出印
チェック相続人様全員の戸籍謄本
チェック相続人様全員の印鑑証明書

等が必要になるようですが、銀行によって異なるとか。
ちなみに、公正証書遺言を残していると手続きが簡単になるようです。公正証書遺言はあらゆる面で優秀な遺言です。お金はかかりますが、弊所でもおすすめしています。

郵便貯金の権利消滅について

質問:

郵便貯金は満期後20年経つと権利が消滅するそうです。こうした口座を見つけるにはどうすればよいでしょうか。また、ゆうちょに限らず、同様に数十年経つと消滅する権利などがあれば教えてください。

回答:

銀行を含む金融機関の支店に残高証明書を請求すれば、相続が発生した日現在のその金融機関にある被相続人の全ての口座を教えてくれます。
一点、残高証明書を請求すると、金融機関が口座名義人の死亡の事実を把握して、口座が凍結されます。その点だけ注意が必要です。
残高証明書ですが、支店ごとに請求するので、そもそもどこの支店に口座があるのか分からない場合は地道に探すしかないですね。なので、生前のうちに口座の有りかを遺言書などで遺しておいた方が良いと思います。
税理士事務所として思いつく「時効」といえば、

チェック遺留分減殺請求権(遺贈があったことを知った時から1年間)
チェック相続放棄の権利(3ヶ月)
チェック相続回復請求権(相続権を侵害された事実を知った時から5年間)

あたりでしょうか。

参考:東京法務パートナーズ行政書士事務所

押さえておきたい相続税の知識

申告までの期限が短く、税務調査率が高く、納め過ぎが多い税金です

  • ①被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に申告が必要。
  • ②5件中1件が税務調査され、9割近い確率で追徴課税が発生している。
  • ③過大な財産評価や特例適用の見落としが原因で、8割が納め過ぎです。
  • ①被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に申告が必要。
  • ②5件中1件が税務調査され、9割近い確率で追徴課税が発生している。
  • ③過大な財産評価や特例適用の見落としが原因で、8割が納め過ぎです。
  • 相続税申告の期限が短い上に税務調査率が高いことが理由で、たとえ税理士でも安全に過大に申告させてしまうのが相続税です。
    払い過ぎの場合、税務署は指摘しません。払い過ぎたことを相続人は気づかないままです。

    相続税申告を税理士に依頼するか迷われている方はこちらの記事を参考にしてください。

    特に不動産・土地を相続する方はご注意ください

    相続税は、累進課税方式です。つまり、受け継ぐ相続財産が多くなるほど負担が増える仕組みになっています。
    そのため、不動産などの相続財産を、税理士がどう評価するかで、支払う相続税額が大きく変わってくるのです。

    当税理士法人は、国内トップクラスの相続税の還付実績で培った知識と経験から、1つ1つの土地に適した評価を早く正確に行います。
    こうした適正な土地評価が、大きな相続税の節税につながります。

    今後の相続に備えたい方、相続が発生した方は、遠慮なく当税理士法人にご相談ください。
    初回の面談相談(約1時間)を無料にて実施しております。オンラインに対応しているので全国どこでも、海外からでもご相談、ご依頼いただけます。

    相続税専門の岡野雄志税理士
    この記事の監修者
    相続税専門の岡野雄志税理士

    岡野相続税理士法人
    代表税理士 岡野 雄志

    税理士・行政書士
    1971(昭和46)年生まれ
    千葉県成田市出身
    千葉県立佐倉高等学校卒業
    早稲田大学商学部卒業

    岡野相続税理士法人
    代表税理士 岡野 雄志

    税理士・行政書士
    1971(昭和46)年生まれ
    千葉県成田市出身
    千葉県立佐倉高等学校卒業
    早稲田大学商学部卒業

    相続税を専門に取り扱う税理士法人の代表。 2001年、30歳で税理士試験合格。 2005年、34歳の時に、相続税専門の税理士事務所(現・岡野相続税理士法人)を開業。 個人事業時代に、1,900件以上、累計154億円の相続税還付に成功し、日本一の実績を立てる。 2022(令和4)年に税理士法人化。 新横浜、東京駅、新宿の3拠点にて営業している。 特に土地の評価を得意とし、不動産相続の実績は業界でもトップクラス。

    現在までに累計3,000件、200億円の相続税還付に成功する。 全国各地の相続税申告・還付を累計5,904件(2026年3月末時点)以上手掛ける。 著書に『土地評価に強い税理士に頼んだら相続税がビックリするほど安くなりました』(岡野雄志/舟田浩幸 著、株式会社あさ出版刊)、「相続税専門税理士が教える 相続税の税務調査完全対応マニュアル(幻冬舎刊)」など6冊。 相続税関連の執筆や各種メディアから取材実績として、「週刊ダイヤモンド」「週刊現代」等。 ウェブメディア「ダイヤモンドオンライン」「幻冬社ゴールドオンライン」など多数。

    相続税を専門に取り扱う税理士法人の代表。
    全国各地の相続税申告・還付を累計5,904件(2026年3月末時点)以上手掛ける。
    特に土地の評価を得意とし、不動産相続の実績は業界でもトップクラス。
    相続税関連書籍の執筆や各種メディアから取材実績多数有り。

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