遺言書には3種類ある!それぞれの特徴とメリット・デメリット

2018年09月19日 [ ]


私たちが遺言を残すには書面によって「遺言書」の形で残さなければなりません。
遺言書には「自筆証書遺言」、「公正証書遺言」、「秘密証書遺言」の3種類があり、それぞれ作成方法やかかる手間数、費用、安全性なども異なります。

この記事では3種類の遺言書について、特徴やメリット・デメリットを確認していきます。

自筆証書遺言の特徴とメリット・デメリット

自筆証書遺言はその名の通り自分で自筆して遺言書を作成する方法です。
自分の思いを自由に書き記すことができ、一度作成しても好きな時に作り替えることができます。

しかし民法上で定められた一定の形式上のルールに則って記述しなければならず、これを守らないと遺言が無効になってしまう危険があります。氏名や作成年月日を必ず記載する、年月日については「日」まで正確に記載しなくてはならず、「吉日」などは使用できないなど一定のルールがあるので、ルールから逸脱しないように配慮しながら書き進める必要があります。

遺言全体のメリットとしては他に、証人などが不要で内容を秘密にできること、費用がかからないことが挙げられます。

デメリットとしては自分で保管しなければならないので紛失の可能性があること、家族などによる偽造や変造の危険があること、相続発生後に家庭裁判所による検認の手続きを経なければならないことなどが挙げられます。

公正証書遺言の特徴とメリット・デメリット

公正証書遺言は公証人の関与を受けて遺言書を作成することができます。

公証人は公務員であり法律の専門家ですから、遺言の内容が法に違反していないか、また後日紛争が起きそうな遺言内容になっていないかなどに配慮して遺言書を作成することができます。

基本的には、証人二人と共に公証役場に出向いて本人が遺言を読み上げ、公証人が筆記することで作成します。証人は公証役場で手配してもらうことも可能です。遺言の原案は事前に作成しておくようにします。

もし、入院しているなど公証役場に出向くことができない場合には、公証人に出張してきてもらうこともできます。出張費はかかりますが、怪我や老齢で歩けなくなっているようなケースでも公正証書遺言の作成は可能です。

メリットとしては公証人が関与するので不備の無い遺言書を作れることの他、原本が公証役場に保管されるので紛失や偽造、変造の危険がないこと、そして相続発生後に家庭裁判所による検認の手続きが要らないことなどが挙げられます。この検認の手続きというのが実は非常に手間と時間がかかるものなので、これを省くことができるのは大きな利点です。

デメリットとしては公証人や証人には一定の手数料を支払う必要があること、証人が立ち会うために遺言の内容を完全に秘密にはできないことなどがあります。

秘密証書遺言の特徴とメリット・デメリット

秘密証書遺言も公証人が関与する遺言ですが、遺言の内容を完全に秘密にすることが優先のため、内容については公証人は確認しません。公証人は証人二人と共に遺言書の存在のみを証明する役割を果たすことになります。

原則として本人が公証役場に出向き、あらかじめ作成し封印をした遺言書を提出し、公証人が封紙に日付等を記入、これに本人と証人が押印します。公証役場には遺言を作成した記録が残りますが、遺言書本体は本人が管理、保管することになります。

秘密証書遺言のメリットとしては、内容を秘密にしながら遺言書の存在を証明できることの他に、3つの遺言の種類の中で唯一手書きでなくともOKということが挙げられます。署名については自筆でなければなりませんが、パソコンやワープロなどで本文を記載することが可能です。もしくは他人による代筆であってもOKです。

デメリットとしては内容を公証人に確認してもらえないので、記載内容に不備があった場合は遺言が無効になってしまう恐れがあります。また相続発生後は家庭裁判所での検認手続きも必要です。

公証人や証人には一定の手数料の支払いも必要になります。
遺言書本体は自分で管理しなければならないので、紛失のリスクも残ります。

全体を通して、遺言の内容を秘密にしながら存在だけを証明してもらえる、またパソコンを使用できるというメリットはあるものの、作成手続きにかける労力やリスク、費用などを考えるとそれほど大きなメリットとはいえないので、秘密証書遺言が利用されるケースはほとんどありません。

まとめ

今回は3種類ある遺言書について、その特徴やメリット、デメリットを見てきました。

主流は自筆証書遺言と公正証書遺言の二本柱ですが、前者は作成者の自由度が高いものの、一定のルールに則らなければ無効になってしまう危険があるので、基本的には公正証書遺言がおススメです。

公正証書遺言は手数料はかかってしまいますが、安全性が担保されますから費用を支払う価値はあります。

残される家族が揉めることのないように遺言内容をチェックしてもらうこともできますから、不備の無い遺言とするためにも公正証書遺言をぜひ検討してください。

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