預金口座は調査官に見られている!相続税の税務調査で怪しまれる口座履歴とは?

2018年06月27日 [ ]


相続税の税務調査で調査官が不正を見抜くためにもっとも活用する資料は金融機関の取引履歴です。預金口座でどのような取引が行われていたかどうかをあらかじめ調べて、あやしいポイントを把握しています。すでに税務調査を行う時点で申告漏れ疑惑のある箇所を掘り起こしているのです。

調査官は被相続人だけでなく相続人の預金口座もチェックします。とくに突然の多額の出入金があったとき、あやしいと判断して税務調査での疑惑の対象となることがあります。

預金の増え方が相続人の収入や生活費に見合っていない場合

相続人の収入や生活費からある程度預金がいくらか想像がつきます。しかし、計算上妥当な額以上のペースで預金が増えているとき、まちがいなく調査官はその預金の出どころを疑うでしょう。

たとえば世帯年収が約545万円で、手取りが約445万円、生活費が約290万円(すべて2016年の平均額)の家庭とすると、増える預金は多くても年間160万円程度。それにもかかわらず、その額をはるかに超えて預金が増えていれば何らかのことがあっただろうと察しがつきます。

預金の減り方が被相続人の意思決定能力に見合っていない場合

相続税の申告書を提出するとき、被相続人の病歴を添付しなければなりません。調査官はそこからどのような病気で被相続人が亡くなったかどうかを把握しています。

ではなぜ調査官は被相続人の病歴を知る必要があるのでしょうか。それは被相続人が亡くなる直前に、被相続人自身にどれだけ意思決定能力があったかどうかを知るためです。たとえば被相続人が認知症だったり、意識がなかったときに、被相続人の口座から財産が引き出されていれば、その引き出しを行ったのは誰かどうかが問題にのぼるはずです。

もし、被相続人以外の人が勝手に被相続人の預金を引き出していたことがわかったときには、脱税行為とみなされてペナルティが課せられる可能性があります。

相続人以外への生前贈与で税務調査回避の手も…あるか?

調査官によって相続人や被相続人の預金口座の取引履歴がチェックされるのは面倒です。そのようなトラブルを避けるためにも、対策として講じられるのは被相続人が相続人以外への財産の贈与でしょう。これは相続人以外ということがミソ。なぜならば3年以内に相続人に行われた贈与は相続財産になってしまうからです。

しかし、被相続人による相続人以外への贈与が被相続人の死亡直前に行われていたとわかった場合、被相続人以外の誰かが勝手に預金を引き出したのではないかと疑われる可能性が高くなります。そのため、贈与とみなされないことも。

さらに調査官によって被相続人の亡くなる前の状態がだいたい予想されるため、その時の被相続人に意識があったことを伝えたとしても、調査官の判断としては嘘になるかもしれません。いくら被相続人に意識があったとしても、被相続人の死亡直前に相続人以外に贈与をするのはリスキーだといえます。

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