「土地を相続する手続き」親子兄弟で揉めないために。

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相続税専門の税理士。創業16年で国内トップクラス1,690件の相続税の申告実績。119億円以上の相続税の減額実績。
岡野雄志税理士
岡野雄志税理士
土地を相続する手続き

「土地を相続する手続き」に関してまとめました。相続人が配偶者や複数の子の場合、親子や兄弟で揉めないように分割協議するための手続き3ステップをご紹介します。ポイントは相続する土地の評価と相続税の試算にあります。

土地を相続する手続きで第一にすべきことは

相続が発生したら(=被相続人が亡くなったことを知った日)、まず遺言書の有無を確認しましょう。遺産相続では、遺産分割協議よりも遺言による相続が優先されるので、遺言書があれば、相続人同士の揉め事を防げる可能性があります。

ステップ1:遺言書の有無と相続財産を確認する

遺言書には、以下の3種類、「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」があります。

自筆証書遺言

文字通り、被相続人がご自分で書かれた遺言書です。民法上の一定のルールに則して記述されていれば、被相続人がご自身の思いを反映しながらいつでも自由に書け、費用もかからず、証人も必要ありません。「自筆証書遺言」は相続発生後に家庭裁判所で開封されて検認を経れば、有効となります。

公正証書遺言

遺言書を作成したご本人が公証役場で遺言書の内容を読み上げ、公証人がそれを筆記するという方法で作成される遺言書です。この時、二人以上の証人の立ち会いが必要です。入院中などの場合は、公証人に病院へ出張してもらうこともできます。原本は公証役場に保管されます。

秘密証書遺言

「秘密証書遺言」も、公証人が関わって作成される遺言書です。「公正証書遺言」との違いは、公証人は遺言書の内容には関与せず、遺言内容の秘密が厳守されることです。公証人と証人二人は遺言書の存在のみを証明する役割となります。遺言書の原本も被相続人ご本人が保管・管理します。

次に、相続財産を確認します。国税庁『平成30年分の相続税の申告状況について』によると、相続財産の金額の構成比は、現金・預貯金等33.7%、土地25.0%、有価証券23.9%の順となっているそうです。

現金・預貯金等に比べ、土地はすぐには現金化しにくく、相続人が分割しにくい財産です。そのため、相続人同士の揉め事にも発展しやすいので、それを防止するためにも、踏むべき手続きの手順を確認・理解しておく必要があります。

遺言書がない場合、相続人の調査を進め、法定相続人全員を確定しなければなりません。相続関係は戸籍謄本等で調べられます。後から相続人が現れて揉めないためにというのもありますが、相続人の人数によって相続税の基礎控除額が異なります。

ステップ2:土地の評価と相続税を試算する

遺産には、「プラスの財産」と「マイナスの財産」があります。

プラスの財産

預貯金、不動産、株式や公債などの有価証券、商品や減価償却資産などの事業(農業)用財産、骨とう品や宝石などの家庭用財産、立竹木やゴルフ会員権といったその他の財産…など

マイナスの財産

住宅ローンやカードローンなどの借金、医療費や光熱費などの未払金、延滞した税金…など

「マイナスの財産」が上回る場合、その遺産は相続放棄したほうが良いという判断につながるでしょう。「マイナスの財産」の穴埋めをするために、「プラスの財産」を売却して現金化が必要な場合もあるでしょう。また、「プラスの財産」が上回る場合でも、相続税が膨大な額になるという場合もあるかもしれません。

相続するか、放棄するか、それとも限定承認するか。その判断をするためにも、必要なのが「遺産の評価」と「相続税の試算」です。特に「土地の評価」は時価によっても異なりますし、評価方法が多種多様で複雑です。

「土地の評価」は、専門家の税理士でさえ、相続税に精通しているかどうかで税額試算に差が出ることもしばしばです。もし、税理士にご相談・ご依頼されるなら、お早めにお問い合わせされることをおすすめします。

ステップ3:親子兄弟で遺産分割について話し合う

「相続放棄」とは、最初から相続人でなかったとして扱われる法的な手続きです。民法で「相続開始日から3ヵ月以内に家庭裁判所に申し立てをしなければならない」という定めがあります。

「財産放棄(遺産放棄)」は、遺産を受け取る権利を放棄するということで、こちらも期限は相続開始日から3ヵ月です。

「プラスの財産」の範囲内で「マイナスの財産」を引き継ぐ方法「限定承認」も、家庭裁判所で3ヵ月以内の手続きが必要です。

相続人がどの方法を表明するか、期限がありますので、遺産分割協議は早めに行う必要があります。

また、相続人の人数によって基礎控除額が変わりますし、相続順位によって相続額や適用できる特例や控除も違ってきます。

相続人が被相続人の配偶者であれば、相続税には「配偶者控除」が適用されますし、配偶者がその土地にお住まいであれば、令和2(2020)年4月から施行の「配偶者居住権」も適用される可能性があります。

その場合、万が一、相続人の一人がその土地の遺産分割を主張したとしても、以前のように土地を売却して、配偶者が転居先を探さなければいけないと言った事態を防げるようになりました。配偶者の住む権利が優先して守られるのです。

また、これにより、将来、配偶者から子への二次相続が発生した際も、子の相続税負担が軽減される可能性があります。そして、子にとっても「配偶者居住権」は節税対策としてメリットにつながる可能性があります。
もし、配偶者がすでに他界されていて、子も同居していない、すなわち、相続発生時点で被相続人所有の土地に住む人が誰もいなかったら。ここで大切になるのが、「遺産分割協議」という相続人同士の話し合いです。

住む人のいない土地をどうすべきか

ライフスタイルの変化に伴い、最近では親名義の土地が遠く離れた場所にあり、相続人である子が住みたくても住めない状況も増えてきました。しかし、相続放棄しても、空き家となった実家の管理は相続人全員の義務となっています。

また、地域の防犯や景観維持のため、空き家の放置は社会問題となってきました。そこで、『被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例』が施行されました。

相続または遺贈により取得した被相続人居住用家屋、あるいは被相続人居住用家屋の敷地等を、平成28(2016)年4月1日から令和5(2023)年12月31日までの間に売って、一定の要件に当てはまる場合、譲渡所得の金額から最高3,000万円まで控除することができます。

一方で、新型コロナウイルス感染予防対策として、在宅ワーク(リモートワーク、テレワーク)が奨励されるようになり、地方への移住希望者も増えてきました。相続した土地に移り住み、新しい生活様式を選択する若い世代も増えています。

相続した土地をどうすべきか。売るか、住むか。迷ったり、悩んだりした時は、相続税に詳しい税理士にご相談ください。当税理士事務所はご相談・お見積まで無料です。

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