【準確定申告ガイド】必要書類や書き方、納付方法まで完全解説

最終更新日:
準確定申告

亡くなった方(被相続人)が生前に確定申告をしていた場合、準確定申告が必要なのか不要なのかを確認し、必要な場合は期限内に申告できるようにしましょう。
今回は、準確定申告の手続き方法や申告書・納付書の書き方などをわかりやすく解説します。
あわせて、医療費控除還付のための申告期限なども解説しますので、ぜひ手引きとしてご活用ください。

準確定申告とは

準確定申告とは、被相続人に代わり相続人が所得税の確定申告を行うことです。
準確定申告は、被相続人が亡くなった年の1月1日から死亡日までの所得を申告します。
また、前年分の確定申告が済んでいない場合は、前年分も併せて確定申告を行う必要があります。

準確定申告の手続きの手順

申告書計算イメージ図
準確定申告の手続きの手順は以下の通りです。

  • ① 被相続人の源泉徴収票・通帳・必要書類等を集める
  • ② 相続人が2人以上の場合は、すべての相続人の署名・押印が必要になるため、すべての相続人に準確定申告を行う旨の連絡をする。
  • ③ 確定申告書の作成(申告書は国税庁HPからダウンロードすることができます)
  • ④ 確定申告書と添付書類を併せて税務署に提出する

準確定申告は誰が行うのか

準確定申告は、被相続人の相続人が行います。
さらに、相続人が2人以上の場合は、すべての相続人がそれぞれ署名と押印をして、連名で準確定申告書を提出します。
なお、準確定申告を税理士に代理で行ってもらう場合には税務代理権限証書が必要です。

準確定申告が必要となる主なケース

準確定申告が必要になる主なケース
準確定申告が必要となるのは以下のようなケースです。

  • ① 個人事業主(自営業)だった
  • ② 給与収入が2,000万円を超えていた
  • ③ 給与以外に20万円を超える副収入があった
  • ④ 勤務先が年末調整を行っていない
  • ⑤ 400万円超の公的年金を受給していた
  • ⑥ 生命保険や損害保険の一時金や満期金を受け取った
  • ⑦ 医療費控除の対象となる高額の医療費を支払っていた
  • ⑧ 不動産や株式等の売却収入があり、譲渡所得にかかる納税が発生していた
  • ⑨ 48万円以上の不動産所得や株取引があった など

準確定申告が必要か不要かの確認方法

準確定申告が必要か不要か確認したいときは、以下で確認することができます。
以下の記事をご覧ください。

準確定申告の必要書類

準確定申告必要書類イメージ図
準確定申告で必要となる主な書類は以下のとおりです。

  • ① 申告書の第1表・第2表
  • ② 確定申告書付表
  • ③ 給与所得の源泉徴収票
  • ④ 年金の源泉徴収票
  • ⑤ 医療費の領収書
  • ⑥ 保険等の控除証明書
  • ⑦ 還付金がある場合は委任状
  • ⑧ 申告者の本人確認書類
  • ※上記の必要書類は給与所得のみ、または年金所得のみの場合です。
準確定申告の必要書類 備考
申告書の第1表・第2表 第1表、第2表は税務署窓口または国税庁ホームページ内でダウンロードして取得
確定申告書付表
※相続人が2人以上いる場合に必要
税務署窓口または国税庁ホームページ内でダウンロードして取得
給与所得の源泉徴収票 勤務先に連絡して発行してもらう
年金の源泉徴収票 年金事務所や年金相談センターの窓口、日本年金機構に問い合わせして発行してもらう
医療費の領収書
※年間10万円超となった場合
紛失した場合は、医療機関に問い合わせて再発行してもらう
保険等の控除証明書
(生命保険・社会保険・損害保険など)
紛失した場合は、各保険会社に問い合わせて再発行してもらう
還付金がある場合は委任状
※相続人の代表者一括受領させる場合に必要
税務署窓口または国税庁ホームページ内でダウンロードして取得
申告者の本人確認書類 【マイナンバーカードがある】

  • マイナンバーカードの両面のコピー
  • 【マイナンバーカードがない①+②】

  • ① 通知カードもしくはマイナンバーが記載された住民票などの写しのいずれか1点
  • ② 本人であることを確認できる書類として、運転免許証、パスポート、公的医療保険の被保険者証、身体障害者手帳、在留カードのうちいずれか1点
  • 準確定申告の申告・納付期限

    準確定申告の申告と納付期限は相続の開始があったことを知った日の翌日から4カ月以内です。
    被相続人の死亡日が1月から3月の間の場合は、前年分の確定申告が済んでいない可能性があります。前年分の確定申告が済んでいない場合は、亡くなった年の分と併せて申告する必要があるので前年分の申告状況を確認してみましょう。

    準確定申告の期限が過ぎた場合

    準確定申告の期限が過ぎた場合は、「延滞税」が課せられることになり、正当な理由もなく無申告の場合は、「無申告加算税」も加算されることになります。
    延滞税は、原則、法定納期限の翌日から完納する日までの日数に応じて計算されますが、無申告加算税は、申告期限を過ぎてから自ら申告した場合と、税務調査の指摘により申告した場合とで税率が変わります。
    さらに、申告をせずに事実を隠蔽するなど悪質な場合には重加算税(40%)が課されることになります。

    所得税額 申告期限を過ぎてから納税者が自主的に申告した場合 税務署からの調査通知後から税務調査を受けるまでに納税者が自主的に申告した場合 税務調査を受けたあとに申告した場合
    50万円以下の部分 5% 10% 15%
    50万円超の部分 15% 20%

    ※注 過去5年以内に、無申告加算税または重加算税を課されたことがある場合は10%加重。
    詳しい加算税の概要は、国税庁「加算税の概要」でご確認ください。

    準確定申告書の書き方

    準確定申告の書き方は以下の通りです。
    準確定申告記載例。所得の種類によって申告書AもしくはBを選択する。確定申告書の前に準とつける。

    付表の書き方

    準確定申告の付表書き方

    準確定申告書作成時の注意点

    相続人が複数いるとき

    相続人が複数いる場合は、そのうちのひとりが代表者となって申告手続きを進めます。
    申告書には、すべての相続人の署名・押印が必要です。

    連署で申告できないとき

    マイナンバーを他の相続人に知られたくない場合や、遠方に住んでいて一緒に作成することができないといった場合には、同じ内容の申告書と付表を用意して別途提出することができます。
    各々で準確定申告書を提出する際には、すべての相続人が確実に申告期限内に提出できるように注意しましょう。

    申告書を控えとしてコピーするとき

    自分以外の相続人の情報が記載されている申告書をコピーする場合は、個人情報が記載されている部分には目隠しを施すなどして、自分以外の相続人の個人情報が複写されない配慮をしましょう。

    準確定申告書の提出先と提出方法

    準確定申告の提出先は、死亡時の被相続人の住所の管轄税務署です。
    提出方法は税務署の窓口に直接持参するか、郵送またはe-Taxのいずれかから選択できます。

    税務署窓口 管轄の税務署窓口に出向いて提出します。
    管轄の税務署を調べる
    郵送 申告書は信書となるため、「郵便物」または「信書便物」として郵送します。
    e-Tax e-Taxソフトで準確定申告書を作成し電子申告します。
    メモ:準確定申告は、確定申告書等作成コーナーから申告することはできません

    国税庁ホームページ内の確定申告書作成コーナーを利用して準確定申告を行うことはできません。
    したがって、準確定申告書は、手書きもしくはe-taxを利用して作成することになります。
    「準確定申告の電子申告」相続人のためのe-Tax手続き手順ガイド。

    準確定申告の納付書の書き方と納付方法

    準確定申告書の納付書の書き方

    準確定申告納付書書き方
    準確定申告の納付書は相続人ごとに納付書を作成するため、用意する枚数は、相続人ひとりにつき1枚必要です。(記入を間違えたときのために多めに用意しておくといいでしょう)
    住所や氏名欄には被相続人と相続人の情報を記入し、申告区分は確定申告の4番に〇をしましょう。準確定申告の税目番号は、320です。

    準確定申告による所得税の納付方法

    準確定申告による所得税の納付方法は、金融機関や税務署窓口、コンビニ、クレジットカード、インターネットバンキング、ダイレクト納付の6通りから選択することができます。
    なお、税務署からの納税通知のお知らせは行っていないため、期限に注意して納税しましょう。

    金融機関や税務署窓口で納付 金融機関、管轄の税務署で納付する方法
    振替納税 預貯金口座から振替により納付する方法
    コンビニ納付 コンビニの窓口にてQRコードまたはバーコード付納付書を利用して納付する方法
    クレジットカード納付 国税クレジットカードお支払いサイトを利用して納付する方法
    インターネットバンキング納付 インターネットバンキングから納付する方法
    ダイレクト納付 e-taxを利用して預貯金から振替により納付する方法

    ※コンビニ納付の場合、相続人が複数いる場合は、手続きが複雑になる可能性があります。

    準確定申告の医療費控除

    医療費控除について

    準確定申告を行う際、被相続人が生前に多額の医療費を支払っていた場合には、医療費控除の申請も同時に行うことができます。
    医療費控除は、被相続人が死亡した日までに支払った額が限度となります。

    医療費控除は、被相続人および、生計を同一にする親族のために支払った医療費を合わせて、自己負担額が年間10万円を超えた場合に適用されます。

    納税者の総所得金額が200万円未満の場合は、その5%を超える医療費を支払った場合に適用されます。

    (高額医療費などで、市町村から返金があった場合は、その額は支払った額から差し引いて計算します。)

    還付のための申告期限

    医療費が高額だった場合や、準確定申告を行うことで還付金を受け取れる可能性があります。
    また、死亡した年の収入が“年金のみ”だったという場合も所得税の還付を受けられる場合もあります。
    還付のための申告期限は還付申告をする年分の翌年1月1日から5年間とされているので、還付される可能性がある場合は税理士や税務署に相談するといいでしょう。
    なお、還付金は相続財産として加えられますが、還付加算金は相続財産の対象にならず、相続人の所得(雑所得)になります。

    ※還付金…税金の納めすぎによって、納税者に返還される税金
    ※還付加算金…税金の還付が遅くなった場合、その還付金に対して発生する利息相当分のこと

    準確定申告と相続税申告を併せて依頼する

    相続税申告書
    身近な人が亡くなった後に行う申告は2つあります。
    1つは相続が開始されてから4カ月以内が申告期限とされる準確定申告、2つめは、相続が開始されてから10カ月以内が申告期限とされる相続税の申告です。いずれも必要に応じて申告を行いますが、相続税の申告は、通常の確定申告や準確定申告とは違って、非常に複雑な手続きです。

    相続税の申告は税理士選びで大きく損する可能性も?

    相続税の申告のことは税理士に相談するのが一般的ですが、できれば「相続税につよい税理士」を探すことをおすすめします。
    相続税においては、税理士選びによって相続税額が大きく左右することがあります。

    特に、土地を相続した場合は、土地の評価に慣れている税理士とそうでない税理士とでは評価額に大きく差が出ることがあります。
    事実、他税理士が申告した相続税申告書を見なおした所、8割以上が「相続税の過払い」になっていました。
    当税理士法人が相続税を取り戻してきた額は、累計194億円にも上ります。1人あたりの過払いだった相続税額は平均670万円以上です。

    つまり、税理士選びに失敗してしまうと、相続税の負担が大きくなり損をしてしまう可能性があるということです。
    相続税申告の相談や手続きの依頼は、「相続税につよい税理士」を選ぶことが、適切な相続税の申告ができる得策になります。

    岡野相続税理士法人は、創業以来相続税を専門にあつかっており、豊富な経験と高度な知識で適切かつスピーディーな相続税申告の手続きが可能です。
    相続税の申告のご相談・ご依頼は岡野相続税理士法人にお任せください。

    準確定申告の手続き依頼

    岡野相続税理士法人では、相続税申告手続きをご依頼いただいた方を対象に、準確定申告の手続きの追加依頼も承っております。
    準確定申告の期限は相続開始から4カ月以内ということもあり、多くの方からご相談をいただきます。

    身近な方が亡くなられた後に行う相続税申告・準確定申告のご相談は、ぜひ岡野相続税理士法人にお問合せください。

    準確定申告以外に、相続後に確定申告がある可能性がある方は下記をご覧ください。

    準確定申告の電子申告手続き方法を確認したい方は下記をご覧ください。

    押さえておきたい相続税の知識

    申告までの期限が短く、税務調査率が高く、納め過ぎが多い税金です

  • ①被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に申告が必要。
  • ②5件中1件が税務調査され、9割近い確率で追徴課税が発生している。
  • ③過大な財産評価や特例適用の見落としが原因で、8割が納め過ぎです。
  • ①被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に申告が必要。
  • ②5件中1件が税務調査され、9割近い確率で追徴課税が発生している。
  • ③過大な財産評価や特例適用の見落としが原因で、8割が納め過ぎです。
  • 相続税申告の期限が短い上に税務調査率が高いことが理由で、たとえ税理士でも安全に過大に申告させてしまうのが相続税です。
    払い過ぎの場合、税務署は指摘しません。払い過ぎたことを相続人は気づかないままです。

    相続税申告を税理士に依頼するか迷われている方はこちらの記事を参考にしてください。

    特に不動産・土地を相続する方はご注意ください

    相続税は、累進課税方式です。つまり、受け継ぐ相続財産が多くなるほど負担が増える仕組みになっています。
    そのため、不動産などの相続財産を、税理士がどう評価するかで、支払う相続税額が大きく変わってくるのです。

    当税理士法人は、国内トップクラスの相続税の還付実績で培った知識と経験から、1つ1つの土地に適した評価を早く正確に行います。
    こうした適正な土地評価が、大きな相続税の節税につながります。

    今後の相続に備えたい方、相続が発生した方は、遠慮なく当税理士法人にご相談ください。
    初回の面談相談(約1時間)を無料にて実施しております。オンラインに対応しているので全国どこでも、海外からでもご相談、ご依頼いただけます。

    相続税専門の岡野雄志税理士
    この記事の監修者
    相続税専門の岡野雄志税理士

    岡野相続税理士法人
    代表税理士 岡野 雄志

    税理士・行政書士
    1971(昭和46)年生まれ
    千葉県成田市出身
    千葉県立佐倉高等学校卒業
    早稲田大学商学部卒業

    岡野相続税理士法人
    代表税理士 岡野 雄志

    税理士・行政書士
    1971(昭和46)年生まれ
    千葉県成田市出身
    千葉県立佐倉高等学校卒業
    早稲田大学商学部卒業

    相続税を専門に取り扱う税理士法人の代表。 2001年、30歳で税理士試験合格。 2005年、34歳の時に、相続税専門の税理士事務所(現・岡野相続税理士法人)を開業。 個人事業時代に、1,900件以上、累計154億円の相続税還付に成功し、日本一の実績を立てる。 2022(令和4)年に税理士法人化。 新横浜、東京駅、新宿の3拠点にて営業している。 特に土地の評価を得意とし、不動産相続の実績は業界でもトップクラス。

    現在までに累計3,000件、200億円の相続税還付に成功する。 全国各地の相続税申告・還付を累計5,904件(2026年3月末時点)以上手掛ける。 著書に『土地評価に強い税理士に頼んだら相続税がビックリするほど安くなりました』(岡野雄志/舟田浩幸 著、株式会社あさ出版刊)、「相続税専門税理士が教える 相続税の税務調査完全対応マニュアル(幻冬舎刊)」など6冊。 相続税関連の執筆や各種メディアから取材実績として、「週刊ダイヤモンド」「週刊現代」等。 ウェブメディア「ダイヤモンドオンライン」「幻冬社ゴールドオンライン」など多数。

    相続税を専門に取り扱う税理士法人の代表。
    全国各地の相続税申告・還付を累計5,904件(2026年3月末時点)以上手掛ける。
    特に土地の評価を得意とし、不動産相続の実績は業界でもトップクラス。
    相続税関連書籍の執筆や各種メディアから取材実績多数有り。

    [pvc_stats postid="" increase="1" show_views_today="1"]

    お電話ページのトップに戻る

    【初回面談無料】 予約
    0120-716-476
    ご契約中のお客様はこちら
    0120-500-654
  • ※電話での無料税務相談は受け付けておりません
  • 初回面談無料 WEB面談予約 

    相続税額試算  ページのトップに戻る