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相続税申告とは?期限や流れ、必要な書類、控除などについて簡単解説

最終更新日:
相続税申告

相続税申告を怠ると、税務調査の対象となり、遅延税金やペナルティが課される可能性があります。これは、財政的な負担を増やすだけでなく、法的な問題にも発展する恐れがあるので注意が必要です。

一方、適切に相続税申告を行うことで、税務上の不安を解消し、将来にわたって安心して資産を管理できるようになります。

また、専門家のアドバイスを受けることで、節税対策や遺産分割の最適な方法を見つけることができます。

この記事を通して、相続税申告の詳細を知り、計画的かつ安全に資産を管理しましょう。

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相続税申告とは

相続税とは、亡くなった人の財産を相続・遺贈によって取得するときにかかる税金です。そのため、相続税申告とは、相続税を申告することを指します。
相続税がかかるのは、100人中4~5人といわれています。

相続税の申告手続きは必ずしもすべての相続人(財産を受け継ぐ権利を有した人)が対象ではなく、被相続人から相続などによって財産を取得した人それぞれの課税価格の合計額(相続財産等の合計額)が、遺産に係る基礎控除額を超える場合、その財産を取得した人は、相続税の申告をする必要があります。

相続税の目的は、財産の公平な分配を促し、大きな財産の集中を防ぐことにあります。
税率は相続財産の総額に応じて異なり、財産の種類や相続人の数、相続人と故人との関係によっても影響を受けます。相続税の申告をしなかった場合、重いペナルティが課されるので注意しましょう。

相続税申告が不要なケースと必要なケース

相続税申告の必要性は、相続財産の状況によって異なります。
以下のテーブルは、相続税申告が不要となる具体的なケースを示しています。

これらの条件に一つでも該当する場合、相続税の申告は不要です。
しかし、これらの条件に該当しない場合は、相続税申告を行う必要があるので注意しましょう。

ケース 条件 詳細
1 相続財産が3,000万円以下 相続財産の総額が3,000万円以下の場合、相続税の申告義務はありません。
2 基礎控除額以下 相続財産が基礎控除額(3,000万円+(600万円×法定相続人数))以下の場合、申告は不要です。
3 各種控除適用で税額0円 特定の控除を適用後、相続税の税額が0円になる場合、申告は不要です。

相続税の申告では、亡くなった方から引き継ぐ財産をどれだけ正しく評価できるか、そしてどんな控除が使えるのかをしっかり理解することが大切です。

詳しい情報を得たい方は、国税庁のサイトをご覧ください。

(1)必要な場合は相続人と法定相続人を決める

民法では、相続できる人の範囲とその順位を定めています。民法で定める相続人とその順位や法定相続分について解説します。

相続人

《 相続人の相続順位 》

相続人の相続順位1

図にまとめると次のようになります。

相続人の相続順位2

【養子がいる場合】
法廷相続人として認められる養子の数は次のように制限されます。
・被相続人に子供がいる場合:養子は1人まで
・被相続人に子供がいない場合:養子は2人まで

【配偶者・子・父母以外が財産を取得した場合】
配偶者・子・父母以外の相続税額に20%相当額を加算します。

法定相続分

民法では、「被相続人による遺産分与の指定がない場合、どの人がどれだけ財産をとるか」を定めています。
相続人全員での遺産分割協議で合意が得られれば、必ず法定相続分で分ける必要はありません。

代表的な3つのケースをご紹介します。

  • (例)死亡した人の配偶者(1/2)・子供たち(1/2×1/子供の数)

    相続人が配偶者と子供の場合

  • (例)死亡した人の配偶者(2/3)・父母(1/3×1/人数)

    相続人が配偶者と父母の場合

  • (例)死亡した人の配偶者(3/4)・兄弟(1/4×1/人数)

    相続人が配偶者と兄弟の場合

     

相続税申告が必要か否かの判定方法する

相続税の申告の必要かどうかの要否判定は国税のホームページや税務署でも無料で相談できます。税理士事務所も無料相談を実施していることろがあるので(当税理士法人は実施しています)上手く活用して、相続税を払い過ぎたり、不備や漏れがないようにしましょう。

(1)国税庁のホームページで相続税申告が必要か否かの要否判定

国税庁のホームページでは、相続税申告の必要性をオンラインで簡単に判定できるサービスを提供しています。

このサービスは、相続財産の額や相続人の数など基本情報を入力することで、相続税申告が必要かどうかを即座に確認できます。

相続税申告の要否について不明な点がある方や、申告準備の前段階で自身の状況を把握したい方は、以下のページをご覧ください。

(2)計算シミュレーションツールで必要か否かの判定

計算シミュレーションツールは、相続税申告の必要性を手軽に判定できるサービスです。
このツールを使用することで、相続財産の概算額や相続人の数など、基本的な情報を入力するだけで、自分のケースで相続税申告が必要かどうかを迅速に確認することが可能です。

実際に以下の項目を入力するだけでおおよその相続税額を知ることができます。

●財産
●債務
●配偶者の有無
●子の数

相続税をシミュレーションしたい方は、以下のツールをご利用ください。

(3)税理士事務所に依頼し必要か否かの判定

相続税申告の要否を判定する際に、税理士事務所に依頼することで正確性と信頼性を高めることができます。

税理士は、相続税法の専門家として、相続財産の詳細な評価や適用可能な控除を正確に把握し、個々のケースに最適なアドバイスを提供してくれるでしょう。

税理士に相談したい方は、以下のページをご覧ください。

相続税申告が必要か否かを判定するために必要なもの

相続税は相続の財産に応じて課税されるので、まずは相続財産の額や評価の原則、評価の方法などを把握する必要があります。

<評価の原則>

1. 相続開始時点(被相続人がお亡くなりになった日)の時価
2. 財産評価基本通達に従って評価

土地・家屋・有価証券などの相続財産は、相続や遺贈を受けた時点での時価で評価します。しかし、個々の財産の時価を見積もる事は難しいものです。そこで、相続財産をどう評価すべきか定めた「財産評価基本通達」に従って相続財産の評価を行っていきます。

<代表的な相続財産と評価方法>

相続財産 評価方法
土地 純農地・中間農地 倍率方式(固定資産税評価額×倍率)
市街地周辺農地 その農地を市街地農地とした額×80%
市街地農地 倍率方式もしくは宅地比準方式
(その農地を宅地とした価格-宅地造成費)
宅地
(路線価地域)
路線価方式
(「路線価」×地積」を土地の形状に応じて補正)
宅地(倍率地域) 倍率方式(固定資産税評価額×倍率)
純山林・中間山林 倍率方式(固定資産税評価額×倍率)
市街地山林 宅地比準方式
(その山林を宅地とした価格-宅地造成費)
私道
(特定の者が利用)
その私道を宅地した額×30%
私道(不特定多数の人が利用) 0円として評価
土地の権利 耕作権 その農地の価格×(1-耕作権割合)
地上権 自用地の評価額×権利の残存期間に応じた割合
借地権 自用地としての価格×借地権割合
家屋 固定資産税評価額×倍率(1.0)
貸家 固定資産税評価額×(1-借家権割合)
借地権 固定資産税評価額×借家権割合
有価証券 上場株式 1株の評価額は、
①相続開始日の終値
②その月の終値の月平均額
③その前月の終値の月平均額
④前々月の終値の月平均額
の中で最も低い価額
気配相場がある 上場株式に準じて評価
取引相場が無い 大会社(類似業種比準方式)、小会社(純資産評価方式)
中会社(類似業種比準方式と純資産評価方式を併用)
配当還元方式
預貯金 普通預金 相続開始日の残高
定期預金 相続開始日の残高+相続開始日に解約した場合の利子
死亡退職金 受取金額-非課税枠(500万円×法定相続人の数)
生命保険金 受取金額-非課税枠(500万円×法定相続人の数)
利付公社債 上場(最終価格+既経過利息-源泉所得税額)
売買参考値公表銘柄(平均値+既経過利息-源泉所得税額)
その他(発行価格+既経過利息-源泉所得税額)
割引公社債 上場(最終価格)、売買参考値公表銘柄(平均値)、
その他(発行価格+既経過償還差益の額)
一般動産 新品小売価額-減価償却費
書画・骨董品 鑑定価格
貸付信託 元金+既経過収益額-減価所得税-買取割引料
自動車 自動車買取店での見積価格
ゴルフ会員権 取引相場×70%

相続税申告の期限

相続税申告の期限は、被相続人の死亡を知った日から数えて10ヶ月以内です。被相続人の死亡を遅れて知った場合は、その事実を知った翌日から10ヶ月が新たな申告期限になります。

期限を過ぎると加算税や延滞税が課される可能性があるため、注意が必要です。期限日が土日や祝日の場合は、翌営業日が最終の申告期限となります。

相続税の申告と納税は複雑なため、早めに専門家に相談し、手続きを進めることが推奨されます。

相続税申告の期限について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

相続税申告の流れ

相続税の申告は、故人から遺された財産を相続または遺贈によって受け取る際に必要な手続きです。
しかし、相続税を申告する際の流れを知っておかなければ、相続税の申告をすることは困難です。

ここでは、相続税の流れについて解説します。
相続税申告の流れは以下のステップで構成されます。

 

(1)相続税の発生

相続税は、被相続人の死亡によりその財産を相続または遺贈によって取得した場合に発生します。
相続が発生したら、まずは相続財産の全体像を把握することが重要です。

そのとき、以下のような財産が評価されます。

●不動産
●預貯金
●株式などの有価証券
●保険金
●家庭用財産 など

(2)相続の承認・放棄

相続人は、相続財産を承認するか放棄するかを選択できます。この選択は、家庭裁判所への申請によって正式に行われます。

相続を放棄する場合、相続人は財産だけでなく負債からも解放されますが、一度放棄を選択すると撤回はできないので注意が必要です。

(3)所得税・消費税の準備確定申告書類

被相続人の所得税や消費税に関する確定申告も必要になる場合があります。
これは、被相続人が亡くなった年の所得に対して行われ、相続人が代わって申告・納税の手続きを行います。

また、相続によって取得した財産があれば、その財産に関する所得税の申告も必要になることがあります。

(4)相続税申告・納税

相続税の申告は、被相続人の死亡を知った日から10ヶ月以内に行わなければなりません。
相続税の計算には、相続財産の評価額から各種控除を差し引いた後、法定相続人の数や相続分に応じて税額を算出する必要があります。

相続税申告の流れについて詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

相続税申告に必要な書類

相続税申告には、相続人として認められるための書類と、申告自体に必要な書類があります。
これらの書類は、相続税の申告書(第1表から第15表まで)と多岐にわたり、それに付随する様々な添付書類に分けられています。

相続税申告に必要な書類は以下の通りです。

相続人として認められるための書類 相続税申告に必要な書類
■被相続人の戸籍謄本と改正原戸籍
■被相続人の住民票の除票もしくは戸籍の附票
■相続人全員の戸籍謄本
■相続人全員の住民票
・相続人全員のマイナンバー確認書類
・相続人全員の印鑑登録証明書(遺産分割協議を行った場合)
※法定相続情報一覧登録図(法定相続一覧登録図があれば■の書類は不要)
・相続人関係の必要書類
・遺産分割関係の書類(遺言書、遺産分割協議書など)
・土地・建物関係の書類(登記簿謄本、固定資産評価証明書など)
・現金・預貯金関係の書類
・有価証券がある場合の書類
・生命保険金(死亡保険金)・退職金関係の書類
・債務関係の書類
・贈与関係の書類
・葬式関係の書類
・小規模宅地等の特例を利用する場合の書類
・配偶者の税額軽減を利用する場合の書類

相続税申告に必要な書類について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

相続税申告書の書き方

相続税申告書の作成は複雑であり、正確な計算と詳細な記載が求められます。
申告書の作成に不安がある場合は、専門家に相談することをお勧めします。専門家のサポートを受けることで、適切な申告と納税が可能になります。

相続税申告書作成手順は以下の通りです。

1. 相続税にかかる財産の記載
2. 債務及び葬式費用の記載
3. 相続開始前3年以内の贈与財産の記載
4. 相続財産の種類別価額表の記載
5. 課税価格の計算
6. 相続税の総額の計算
7. 各人の算出税額の計算
8. 配偶者の在学軽減の計算
9. 各人の納付税額の計算
※出典:国税庁『相続税申告の記載例』

相続税申告書の書き方について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

相続税申告を自分でする

「納税額が少ないため申告にかかる費用を抑えたい方」、「税理士に依頼する前にためしに相続税申告を自分でやってみたい」など自分で相続税申告をしたいと考えている方はこちらを確認しましょう。

(1)自分で相続税の申告をしても大丈夫かチェックをする

土地を複数持っていたり、外国に資産があったり、相続案件の内容によって自分で相続税申告をしない方がいい場合があります。
以下のチャートを使って相続税申告の難易度をチェックしましょう。
相続税申告難易度チャート

<相続税申告の難易度判定結果>

カテゴリ 説明
Aのみの人 比較的難易度が低いです。自分で申告にチャレンジしてみましょう。
Bが0~3の人 難しい内容もありますが、自分で申告をできるレベルです。分からない事は調べつつ進めていきましょう。
Bが4以上の人 自分で申告も可能ですが、難しい内容も含まれています。迷ったら税理士に相談しましょう。
Cが1以上の人 税理士に相談することをお勧めします。

自分で相続税の申告をしても大丈夫かチェックしたい方は、以下のリンクをご覧ください。

また、自分で相続税申告を行いたいと考えている場合は、以下の内容を無料でできる「ひとりで申告できるもん」を活用することをおすすめします。

●相続税の計算
●相続税申告書の作成
●相続税申告書の印刷

(2)相続税申告を自分で手続きしたい場合の手順

相続税の申告を自分で行う場合、計画的に進めることが重要です。
自分で相続税申告を行う際は、以下の流れで進めることができます。

  • 1.法廷相続人を確定する。
  • 2.相続財産を確定する。
  • 3.事前に相続人や被相続人、相続する財産の提出資料を集める。
  • 4.遺産の分割割合を決めて遺産分割協議書を作成する。
  • 5.相続税の申告書を作成する。
  • 6.相続税の申告書類一式を所轄税務署に持参又は送付により提出する。

相続税の申告を自分で行うことについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

相続税額の計算方法

相続財産を評価し、遺産分割が決まれば、相続税のかかる範囲の特定と、実際の各相続人の取得財産に応じて相続税の総額を按分します。相続税のかかる範囲とその計算方法や相続税の総額を按分する方法を解説します。

(1)相続税のかかる範囲の特定

  • 1. 相続財産-非課税財産=課税財産非課税財産とは:仏壇・仏具・墓地など、国・地方公共団体への寄付、生命保険金や退職手当金のうち一定額
  • 2. 課税財産-(債務+葬式費用)=純資産価額
  • 3. 純資産価額+相続開始前3年以内の贈与財産=課税価格
  • 4. 課税価格-基礎控除額=課税遺産総額
  • 5. 課税遺産総額×各相続人の法定相続分×税率-控除額=各相続人の相続税額

    <具体例>

    基礎控除3000万+600万円×法定相続人の数

    相続税の基礎控除

    《 相続税の計算方法 》

    相続税の計算方法1
    相続税の計算方法2

    相続税の計算方法<各相続人の相続税額>

    妻の税額5,000万円×税率20%-控除額200万円=800万円

    長男の税額2,500万円×税率15%-控除額50万円=325万円

    長女の税額2,500万円×税率15%-控除額50万円=325万円

    相続税の総額 800万円 + 325万円 + 325万円=1450万

(2)相続税の速算表

平成27年1月1日以降に相続があった場合の税額表は以下の通りです。

法定相続分に応ずる
取得金額
 税率  控除額
1,000万円以下 10%
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1,700万円
3億円以下 45% 2,700万円
6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

相続税の計算をシミュレーションしたい場合は、以下のツールをご利用ください。

相続税申告の税理士費用について

相続税申告を税理士に依頼する際の費用は、相続財産の規模や申告の複雑さによって大きく異なります。一般的に、相続税申告の税理士費用は、相続財産の総額に応じたパーセンテージや、実際にかかった作業時間に基づく時間単価で計算されることが多いです。

相続財産が多岐にわたる場合や、特殊な計算が必要な場合など、申告が複雑になるほど、税理士費用は高額になる傾向があります。また、相続税申告にあたっては、財産評価額の算出や適用可能な控除の計算など、専門的な知識が必要となるため、税理士の専門性を考慮して費用を判断することが重要です。

相続税申告の税理士費用には、事前に見積もりを取得することが推奨されます。見積もりを複数の税理士事務所から取得することで、サービス内容と費用のバランスを比較し、自身の状況に最適な税理士を選択することが可能です。相続税申告は一生に一度の重要な手続きであるため、費用だけでなく、税理士との相性や信頼関係も考慮して選ぶことが大切です。

相続税申告の税理士費用について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

相続税申告の控除(税額軽減)の種類

相続税に設けられている控除は以下の通りです。

  • (1) 贈与税額控除
  • (2) 配偶者の税額軽減
  • (3) 未成年者控除
  • (4) 障害者控除
  • (5) 相次相続控除
  • (6) 外国税額控除

(1) 贈与税額控除

相続開始前3年以内の贈与財産は、相続税の課税対象となります。
しかし、贈与を受けた際に贈与税が課税されている場合は、税金が二重にかからないようにするため、既に支払った贈与税を相続税から控除します。

(2) 配偶者の税額軽減

相続税申告の控除(配偶者の税額軽減)

配偶者が遺産を取得した場合、財産額が法定相続分、または1億6000万円以下であれば、相続税はかかりません。

<注意点>

配偶者が多額の財産を相続すると、次に配偶者が死亡し、相続が発生したとき、残された子供たちの払う相続税が多額になります。
賃貸マンションなど家賃収益により時の経過と共に蓄積が見込まれる財産よりも、預金など生活費として消耗される財産を相続するとよいでしょう。

(3) 未成年者控除

相続税申告の控除(未成年者控除)

法定相続人に未成年者がいる場合、20歳に達するまでの年数1年につき、10万円が控除されます。

(4) 障害者控除

法定相続人に次の障害者がいる場合、控除を受けられます。

一般障害者の場合
85才に達するまでの年数1年につき10万円控除
特別障害者の場合
85才に達するまでの年数1年につき20万円控除

※特別障害者には、精神障害者保健福祉手帳において障害等級が1級、身体障害者手帳において障害等級が1級または2級と記載されている等、精神または身体に重度の障害を持つ人があてはまります。

(5) 相次相続控除

10年以内に相次いで相続があった場合、2回目以降の相続では税金の一部が免除されます。

(6) 外国税額控除

国外財産について外国の相続税を支払った場合、その金額を日本の相続税から一定額を控除できます。

相続税申告は税務調査のターゲットになりやすい

相続税の税務調査件数等は国税庁より公表されています。相続税は他の税金と比べても税務調査されやすく、5件中1件が税務調査され、9割近い確率で追徴課税が発生していることが統計情報から分かります。自分で申告する場合はリスクがあることを理解して進めましょう。
税務調査のターゲットになりやすい3つのパターンを紹介します。

1. 申告書に不備がある

申告書の内容にもれがあったり、おかしな部分があると税務調査が入る可能性があります。
税務署は、申告書を機械でスキャンして簡単な計算間違いなどをチェックします。そこで申告書に不備があると調査対象としてチェックされてしまいます。
相続税申告の期間は相続の開始を知った日から10ヶ月以内と短いため、ぎりぎりになって申告の手続きを始めると計算ミスをしてしまうかもしれません。あらかじめ余裕を持ったスケジュールを立てておくと良いでしょう。

2. 自分で申告書を作成した

税理士をつけずに自分だけで相続税の申告をした人も税務調査の注意が必要です。税理士のついていない素人が作った申告書のために、どこかにミスがあるかもしれないと税務調査員に思われてしまう可能性があります。税理士をたよって申告したかどうかは申告書の税理士名記入欄でわかります。
相続税の申告の必要はあるものの、納税額がそれほど高くないといって自分で済ませようと思っている人こそ注意したい点です。

3. 相続税がかかるのに申告をしていない

相続税を払ったけれども納税すべき金額よりも少ない人に対して相続税の税務調査が入ります。しかし、相続税の申告の必要があるにもかかわらず申告をしていない人も税務調査の対象になります。

税務署は、所得税の申告書などから賃貸物件や不動産を持っていることを把握しています。それらがあるにもかかわらず、相続税の申告をしていない場合は税務調査の対象としてチェックされます。
賃貸物件や不動産を持っているような相続税の申告が必要だと思われる相続人に対しては、税務署から相続税申告の案内が届きます。そのため、申告を忘れていたり、申告の必要があることに気付かないケースはまれでしょう。

税理士には得意な相続税分野がある

相続税申告において、税理士によって算出される相続税額には大きな差が生じることがあります。
これは、税理士によって得意とする分野や専門性が異なるためです。例えば、不動産評価に特化した税理士は、不動産の評価額を適切に抑えることで相続税額を低減させることができます。一方で、事業承継や株式評価に強い税理士は、企業経営者の相続税対策においてその知識を活かすことができます。

相続税額に何倍もの差が出る理由は、相続税法の複雑さと、評価基準の多様性にあります。
相続税法は頻繁に改正され、また財産の種類によって評価方法が異なるため、最新の法律知識と豊富な経験が必要とされます。税理士がこれらの知識をどれだけ持っているか、またそれをどのように活用できるかが、最終的な相続税額に大きく影響します。

そのため、相続税申告を税理士に依頼する際は、その税理士がどのような分野を得意としているかを確認し、自身の相続の状況に最適な専門家を選択することが重要です。適切な税理士を選ぶことで、相続税の負担を適正に抑えることが可能になります。

(1)不動産相続に強い税理士法人

不動産相続において、適切な評価と税務戦略は相続税額を大きく左右します。
この分野に強い税理士法人は、不動産の市場価値を正確に把握し、税法に基づいた評価減の適用などを通じて、相続税の負担を最小限に抑える専門的なサービスを提供します。

その中でも、岡野相続税理士法人は、豊富な経験と専門知識を持ち、不動産相続に関する複雑な課題を解決することで知られています。
岡野相続税理士法人は相続税額を適正に抑えるための戦略を得意としており、適切な金額で不動産相続ができるようにお客様のサポートをしています。

相続するなら岡野相続税理士法人がおすすめ

岡野相続税理士法人は、相続に関する総合的なアドバイスから、具体的な申告書の作成、税務署への提出サポートまで、相続に伴う様々なニーズに対応しています。その中でも、特に不動産相続に関する専門性が高く評価されています。

相続税は払い過ぎの多い税金とも言われています。特に不動産の相続をする場合は、土地・不動産の適正な評価が非常に重要です。

その点、岡野相続税理士法人は不動産相続において優れた実績を持っています。
他の税理士事務所からの依頼も含め、年間約8,880箇所の土地評価を実施し、累計175億円(2,431件)もの相続税還付を成功させてきました。

この実績は、不動産相続における土地評価の分野で岡野相続税理士法人が持つ専門的な知識と経験の深さを示しています。

岡野相続税理士法人は不動産相続に限らず、相続税申告全般にわたりサポートすることができます。特に不動産を含む複雑な相続が予定されている場合、その専門性を活かした適正な土地評価により、相続税の過払いを防ぎ、相続人の負担を軽減することが可能になります。相続税申告を控えている方は、岡野相続税理士法人の総合的なサポートを検討する価値があります。

押さえておきたい相続税の知識

申告までの期限が短く、税務調査率が高く、納め過ぎが多い税金です

①被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に申告が必要。

②5件中1件が税務調査され、9割近い確率で追徴課税が発生している。

③過大な財産評価や特例適用の見落としが原因で、8割が納め過ぎです。

相続税申告の期限が短い上に税務調査率が高いことが理由で、たとえ税理士でも安全に過大に申告させてしまうのが相続税です。払い過ぎの場合、税務署は指摘しません。払い過ぎたことを相続人は気づかないままです。

相続税申告を税理士に依頼するか迷われている方はこちらの記事を参考にしてください。

相続税に強い税理士とは?遺産を守り、残せる専門家の選び方
相続税はいくらかかる?無料で相続税額を計算シミュレーション

特に不動産・土地を相続する方はご注意ください

相続税は、累進課税方式です。つまり、受け継ぐ相続財産が多くなるほど負担が増える仕組みになっています。そのため、不動産などの相続財産を、税理士がどう評価するかで、支払う相続税額が大きく変わってくるのです。

当税理士法人は、国内トップクラスの相続税の還付実績で培った知識と経験から、1つ1つの土地に適した評価を早く正確に行います。こうした適正な土地評価が、大きな相続税の節税につながります。

今後の相続に備えたい方、相続が発生した方は、遠慮なく当税理士法人にご相談ください。初回の面談相談(約1時間)を無料にて実施しております。オンラインに対応しているので全国どこでも、海外からでもご相談、ご依頼いただけます。

当社は業界トップクラスの年間7,399箇所(2023年度)の土地評価の実績と累計4,902件(2024年1月末時点)を超える相続税申告・還付の依頼実績があります。
蓄積された経験と豊富な専門知識で大切な遺産を守り、迅速で丁寧な対応でご依頼者様をサポートします。

この記事の監修者

岡野相続税理士法人
代表税理士 岡野 雄志

税理士・行政書士。 相続税を専門に取り扱う税理士法人の代表。全国各地の相続税申告・還付を累計4,902件(2024年1月末時点累計)以上手掛ける。 特に土地の評価を得意とし、不動産相続の実績は業界でもトップクラス。 相続税関連書籍の執筆や各種メディアから取材実績多数有り。
相続税専門の岡野雄志税理士
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