親名義の相続した家に住む人必見!手続きや相続税はどうなる?

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相続した家に住む。親名義の土地に住む手続き

「相続した家に住む」ためには、相続税の申告・納税、相続登記(名義変更)といった手続きが必要になります。また、そのために用意しておくべき書類、費用の目安についてもお伝えします。

相続した親名義の家に「住む」ための手続き

相続に不動産が含まれる場合、重要なのは「不動産の評価」です。その評価額によって相続税の課税額も大幅に変わってくるからです。不動産のうち「土地の評価」には、以下の2つの方式があります。

(1) 土地
土地は、原則として宅地、田、畑、山林などの地目ごとに評価します。
土地の評価方法には、路線価方式倍率方式があります。

イ 路線価方式
路線価方式は、路線価が定められている地域の評価方法です。路線価とは、路線(道路)に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額のことで、千円単位で表示しています。
路線価方式における土地の価額は、路線価をその土地の形状等に応じた奥行価格補正率などの各種補正率で補正した後に、その土地の面積を乗じて計算します。

ロ 倍率方式
倍率方式は、路線価が定められていない地域の評価方法です。倍率方式における土地の価額は、その土地の固定資産税評価額(都税事務所、市区役所又は町村役場で確認してください。)に一定の倍率を乗じて計算します。

路線価図及び評価倍率表並びにそれぞれの見方は、国税庁ホームページで閲覧できます。

※出典:国税庁No.4602 土地家屋の評価

また、家屋の評価は、毎年、役所から送られてくる固定資産税の納税通知書とセットになっている課税明細書に記載されています。固定資産税評価額という項目が目安となります。

相続税の申告・納税

不動産評価額の目安が付いたら、次は税金の試算です。相続税は不動産単体に係るのではなく、預貯金や有価証券など相続した財産全体から債務、葬式費用を差し引いた遺産額に課税されます。ここからさらに基礎控除額を差し引いて、0円以下になれば、相続税の申告は必要ありません。計算式は以下の通りです。

課税価格の合計額 - 基礎控除額(3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数)= 課税遺産総額

また、相続不動産に住む場合、相続税や固定資産税が減額される控除、特例、優遇措置などには以下のようなものがあります。

控除、
特例、
優遇措置など
対象 減額の概要
贈与税額控除 相続開始前3年以内に財産贈与があり、贈与税を納税していた場合 既に納税した贈与税を相続税から控除
配偶者控除(配偶者の税額の軽減) 被相続人(亡くなった方)と法的婚姻関係のある配偶者(夫・妻) 1億6,000万円もしくは法定相続分のどちらか高い方までを控除
未成年者控除 未成年(満20歳)の相続人 (20−当該者の当時の年齢)×10万円を控除
障害者控除 一般障害者 (当該者が85才になるまでの年数)×10万円を控除
特別障害者 (当該者が85才になるまでの年数)×20万円
相次相続控除 10年以内に被相続人が別の人の相続税を支払っていた場合 2回目以降の相続において税金の一部を免除
外国税額控除 国外財産について外国の相続税を納税した相続人 日本の相続税から外国勢納税の一定額を控除
小規模宅地等の特例 少々複雑ですので、以下のサイトをご参照ください。
No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)
2年続いた”小規模宅地等の特例”の見直しの内容を解説します
地積規模の大きな宅地 三大都市圏においては500平方メートル以上の地積の宅地、三大都市圏以外の地域においては1,000平方メートル以上の地積の宅地 こちらも少々複雑ですので、以下のサイトをご参照ください。
No.4609 地積規模の大きな宅地の評価
“広大地評価”の廃止と”規模格差補正率”の導入!改正後の対策とは?
配偶者居住権 被相続人と法的婚姻関係のある配偶者(夫・妻)が相続開始時に被相続人所有または被相続人と配偶者が共有の建物に居住していた場合 詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
“配偶者居住権”で相続税を節税。デメリットについても解説。

そのほかにも、相続人の相続順位やライフスタイル、被相続人が所有していた不動産が事業用や農業用だった場合など、様々なケースで利用できる制度や節税対策は異なります。

相続税の申告は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヵ月以内に行うことになっています。相続税の申告書類(PDF)等は、国税庁『相続税の申告書等の様式一覧(令和2年分用)』からダウンロードできます。また、申告書の提出先は、被相続人の死亡の時における住所が日本国内にある場合は、被相続人の住所地を所轄する税務署です。

不動産を相続し、住む(所有する)場合、相続税のほかに下記の税金が課税されます。

固定資産税(エリアによっては都市計画税も)

固定資産税とは土地や建物、償却資産などにかかる地方税で、毎年1月1日時点で所有者として登記されている人に対して課税されます。

都市計画税とは、市町村(東京23区は都)の都市計画事業、土地区画整理事業の費用に充当するため、原則として、都市計画区域のうち市街化区域に所在する土地および家屋について、その所有者に対して課税されます。

計算方法は以下の通りです。

固定資産税 = 固定資産税標準額×税率(標準税率1.4%)
都市計画税 = 都市計画税標準額×税率(制限税率0.3%)

登録免許税

相続した不動産の登記(登録)手続きをする際に課せられる国税です。

登録免許税=固定資産税評価額×税率(0.4%)

相続登記(名義変更)手続きに必要な書類と費用

相続登記とは、被相続人が所有していた土地や建物などの不動産を相続した時の所有者の名義変更手続きのことです。法律上、行わなければならない期限や罰則はありませんが、相続登記しておかないと、後々、相続人同士のトラブルにもなりかねないので、早めに行っておくことをおすすめします。

相続登記の必要書類

相続登記に必要な書類は、以下の9つです。

  • 1.被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
  • 2.被相続人の死亡時の住民票(本籍記載)または戸籍の附票
  • 3.相続人全員の現在戸籍の謄本
  • 4.不動産を取得する相続人の住民票
  • 5.固定資産評価証明書
  • 6.遺産分割協議書(相続人全員が実印で押印したもの)または遺言書
  • 7.相続人全員の印鑑証明書
  • 8.登記事項証明書(登記簿謄本)
  • 9.登記申請書

相続登記の必要書類の入手場所や注意点

1.~4.は市区町村役場、5.は相続不動産の所在地が東京23区の場合は都税事務所、相続不動産の所在地が東京23区以外の場合は所在地の市区町村の役所で取得できます。

6.は法定通り、あるいは遺産分割協議で相続を決定した場合は遺産分割協議書、被相続人の遺言により決定した場合は遺言書となります。7.の印鑑証明書は遺産分割協議書に添えて提出します。

8.登記事項証明書(登記簿謄本)は法務局・出張所で取得できますが、法務局のオンラインから入手するのが便利です。
9.登記申請書も法務局のホームページ不動産登記の申請書様式について』からダウンロードできます。

相続登記の必要書類の取得費用

相続登記の必要書類の取得費用は、

戸籍謄本は1通あたり450~750円程度
住民票、固定資産評価証明書、印鑑証明書は1通あたり300円程度
登記事項証明書(登記簿謄本)は1物件あたり480円~600円程度

となります。

遺産分割協議書を弁護士、司法書士、行政書士に作成を依頼する場合、相場は5万~10万円とされていますが、遺産額に応じるという場合もあります。また、相続登記を専門家に依頼する場合は、3万~7万円程度が報酬相場とされていますが、相続人調査や不動産評価などを含めると別途料金が必要となります。

相続した親名義の家を適正に評価するには

不動産を相続して住む場合に支払う主な税金は、相続税、固定資産税、登録免許税となりますが、いずれもその不動産の評価額が基準となります。実は、不動産の評価は時価が関わってきたり、宅地の面積や所在地、環境、建物の構造や築年数なども考慮しなければいけなかったりと複雑です。

専門家でさえ、評価額が異なる場合があります。不動産評価が相続税を目的としたものであるなら、相続税のノウハウと経験豊富な税理士に依頼されることをおすすめします。

押さえておきたい相続税の知識

申告までの期限が短く、税務調査率が高く、納め過ぎが多い税金です

  • ①被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に申告が必要。
  • ②5件中1件が税務調査され、9割近い確率で追徴課税が発生している。
  • ③過大な財産評価や特例適用の見落としが原因で、8割が納め過ぎです。
  • ①被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に申告が必要。
  • ②5件中1件が税務調査され、9割近い確率で追徴課税が発生している。
  • ③過大な財産評価や特例適用の見落としが原因で、8割が納め過ぎです。
  • 相続税申告の期限が短い上に税務調査率が高いことが理由で、たとえ税理士でも安全に過大に申告させてしまうのが相続税です。
    払い過ぎの場合、税務署は指摘しません。払い過ぎたことを相続人は気づかないままです。

    相続税申告を税理士に依頼するか迷われている方はこちらの記事を参考にしてください。

    特に不動産・土地を相続する方はご注意ください

    相続税は、累進課税方式です。つまり、受け継ぐ相続財産が多くなるほど負担が増える仕組みになっています。
    そのため、不動産などの相続財産を、税理士がどう評価するかで、支払う相続税額が大きく変わってくるのです。

    当税理士法人は、国内トップクラスの相続税の還付実績で培った知識と経験から、1つ1つの土地に適した評価を早く正確に行います。
    こうした適正な土地評価が、大きな相続税の節税につながります。

    今後の相続に備えたい方、相続が発生した方は、遠慮なく当税理士法人にご相談ください。
    初回の面談相談(約1時間)を無料にて実施しております。オンラインに対応しているので全国どこでも、海外からでもご相談、ご依頼いただけます。

    相続税専門の岡野雄志税理士
    この記事の監修者
    相続税専門の岡野雄志税理士

    岡野相続税理士法人
    代表税理士 岡野 雄志

    税理士・行政書士
    1971(昭和46)年生まれ
    千葉県成田市出身
    千葉県立佐倉高等学校卒業
    早稲田大学商学部卒業

    岡野相続税理士法人
    代表税理士 岡野 雄志

    税理士・行政書士
    1971(昭和46)年生まれ
    千葉県成田市出身
    千葉県立佐倉高等学校卒業
    早稲田大学商学部卒業

    相続税を専門に取り扱う税理士法人の代表。 2001年、30歳で税理士試験合格。 2005年、34歳の時に、相続税専門の税理士事務所(現・岡野相続税理士法人)を開業。 個人事業時代に、1,900件以上、累計154億円の相続税還付に成功し、日本一の実績を立てる。 2022(令和4)年に税理士法人化。 新横浜、東京駅、新宿の3拠点にて営業している。 特に土地の評価を得意とし、不動産相続の実績は業界でもトップクラス。

    現在までに累計3,000件、200億円の相続税還付に成功する。 全国各地の相続税申告・還付を累計5,904件(2026年3月末時点)以上手掛ける。 著書に『土地評価に強い税理士に頼んだら相続税がビックリするほど安くなりました』(岡野雄志/舟田浩幸 著、株式会社あさ出版刊)、「相続税専門税理士が教える 相続税の税務調査完全対応マニュアル(幻冬舎刊)」など6冊。 相続税関連の執筆や各種メディアから取材実績として、「週刊ダイヤモンド」「週刊現代」等。 ウェブメディア「ダイヤモンドオンライン」「幻冬社ゴールドオンライン」など多数。

    相続税を専門に取り扱う税理士法人の代表。
    全国各地の相続税申告・還付を累計5,904件(2026年3月末時点)以上手掛ける。
    特に土地の評価を得意とし、不動産相続の実績は業界でもトップクラス。
    相続税関連書籍の執筆や各種メディアから取材実績多数有り。

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