基礎控除以外にも様々な控除が。正しい知識を知って相続税の払いすぎを防ごう

2018年04月28日 [ ]

相続税の各種控除について学ぼう

相続税は被相続人(亡くなった人)の財産全てに対してかかるわけではありません。
まず、相続税には「基礎控除」という控除があります。相続税の基礎控除は〈3000万円+法定相続人の数×600万円〉です。この基礎控除を超えた分の財産にのみ相続税がかかりますが、日本で相続税がかかるのはだいたい10人に1人です。

しかし相続税にはこの基礎控除以外にも様々な控除が用意されています。
誰が相続するかによって税額控除が適用されたり、逆に加算されることもあるので、しっかりとした知識を身につけることが重要です。
以下からそれぞれの各税額控除について、詳しく解説していきます。

相続税の基礎控除以外の各種控除

相続税の基礎控除以外の各種控除

贈与税額の控除

「相続開始3年以内に被相続人から贈与された財産」については、その贈与財産を相続財産に加えて、相続税を計算することとなっています。
ただし、その贈与財産を受け取ったときに贈与税を支払っていた場合、同じ財産に贈与税と相続税が二重に課税されることになってしまいます。この問題を解消するため、贈与されたときに支払った贈与税額は相続税から控除されます。

配偶者控除

配偶者の税額軽減とは、配偶者の法定相続分に相当する財産額、もしくは1億6000万円のどちらか多いほうの金額までは、遺産を相続しても配偶者に相続税はかからないという制度です。
これは、配偶者が被相続人の財産形成に寄与している点や、相続後の生活保障等を考慮し、講じられた軽減措置です。

この配偶者の税額の軽減は、配偶者が遺産分割などで実際に得た財産の額をもとに計算を行うことが条件となります。ですから、相続税申告期限までに遺産分割が済んでいない財産にはこの制度を適用することができません。
ただし、相続税申告書または更正の請求書に「申告期限後3年以内の分割見込書」を添付した上で、申告期限までに分割できなかった遺産を申告期限から3年以内に分割した場合は、税額軽減の対象となります。
相続税申告期限から3年を経過する日までに分割できなかった場合でも、やむをえない事情があり、かつ税務署長の承認を受けた場合で、その事情がなくなった翌日から4ヵ月以内に分割されたときも、税額軽減の対象となります。

未成年者控除

相続人が下記の条件をすべて満たす未成年者のときは、相続税の額から一定の金額が控除されます。

(条件)
①相続や遺贈で財産を取得したときに日本国内に住所がある人。
もし、日本に住所がない場合、次の要件のいずれかに当てはまること。
(イ)日本国籍を有し、その未成年者または被相続人が、相続開始前5年以内に日本国内に住所を有していたことがある。
(ロ)日本国籍を有していない場合、相続や遺贈で財産を取得したときに、被相続人が日本国内に住所を有している。

※(ロ)は、平成25年4月1日以降の相続や遺贈によって得る財産に係る相続税について適用がされます。
②相続や遺贈で財産を取得したときに20歳未満である人。
③相続や遺贈で財産を取得した人が法定相続人であること。
※相続の放棄があった場合には、その放棄がなかったものとした場合における相続人であること。

以上の条件をすべて満たしている未成年者であれば、未成年者控除を適用することができます。
なお、未成年者控除の額は、その未成年者が満20歳になるまでの年数1年につき10万円です。また、1年未満の期間は、切り上げて1年として計算します。

(例)
18歳2ヵ月→18歳として
10万円×2年分=20万円の税額控除

障害者控除

85歳未満の障害者で左記の条件をすべて満たしている場合、相続税の額から一定の金額が控除されます。

(条件)
①相続や遺贈で財産を取得したときに日本国内に住所がある人。
②相続や遺贈で財産を取得したときに障害者である人。
③相続や遺贈で財産を取得した人が法定相続人であること。
※相続の放棄があった場合には、その放棄がなかったものとした場合における相続人であること

以上の条件をすべて満たしている場合、その障害者が満85歳になるまでの年数1年につき10万円(特別障害者の場合は20万円)が障害者控除の額となります。

相次相続控除

短期間に相次いで親族が亡くなって相続が発生してしまうた場合と、同じ財産に対して何度も相続税が課せられてしまうと、税負担が不当に重くなってしまいます。
その問題を解消するため、10年以内に財産を相続して相続税を支払った人が亡くなった場合、前回支払った相続税額のうち、経過年数に応じて一定税額の控除を受けることができます。この制度を「相次相続控除」といいます。
相次相続控除が受けられるのは以下の条件すべてを満たす人です。

(条件)
①被相続人の相続人であること(相続の放棄をした人、もしくは相続権を失った人には適用されません)。
②その相続の開始前10年以内に開始した相続により、被相続人が財産を取得していること。
③その相続の開始前10年以内に開始した相続により取得した財産について、被相続人に対し相続税が課税されたこと。

外国税額控除

国外に相続財産があり、すでにその国で相続税を課税されている場合、相当する税額が国内で控除される制度です。二重に相続税が課税される事態を防ぐための制度です。

相続時精算課税分の贈与税額控除

相続時精算課税制度を利用し、贈与された財産の額が特別控除額2500万円を超えた場合は、超えた分の財産に一律20%の贈与税が発生します。
相続時精算課税適用財産について、控除額を超えて贈与税が課せられた財産がある場合には、その人の相続税額から支払済の贈与税額が控除されます。
これは、相続発生時に贈与税を払った分まで相続税が課税されてしまうと、二重課税となってしまう事態を回避するための制度です。また、相続税より支払った贈与税のほうが多い場合、相続税申告をすることで差額が還付されます。

に関連する記事をもっとみる

この記事に関連する記事

相続税上の土地の評価方法!「倍率方式」と「路線価方式」の違いは?

相続税の計算では全ての相続財産の価値を数値化して評価しなければ計算ができません。 土地についても数値…続きを読む

忙しい人こそチェックしたい。インターネットで相続税専門の税理士を探すコツ

相続税を払う可能性のある人たちの中では、「大事な遺産をすべて売ってまで相続税を払うのか」だとか「もし…続きを読む

相続税は「配偶者の税額軽減」で大きく減らせる!?仕組みや注意点について

配偶者は社会保障など色々な面で優遇されますが、相続税においても同様です。 相続税には「配偶者の税額軽…続きを読む

相続税専門で国内屈指の実績
税理士へ相続相談なら
岡野雄志税理士事務所へ

神奈川県横浜市の新横浜を拠点に全国に対応しています。2005年の創業以来、相続税分野の案件を1000件以上手がけ、売上の99%以上が相続税の、国内でも数少ない真の相続税を専門に取り扱う税理士事務所です。特に土地の評価を得意とし、相続税還付の実績は業界でもトップクラス。相続税に関する書籍の執筆にも力を入れているほか、各種メディアからの取材実績も多数あります。

事務所入口業務風景

事務所紹介をみる

約7割の方が相続税を払い過ぎています

日本NO.1の実績を誇る1,192件以上(令和2年3月11日現在)もの日本全国のお客様の相続税を取り戻すことに成功しています。

相続が発生している方は相続税申告で相続税を払い過ぎない。

相続税申告のサービス内容と料金

申告後でも5年以内であれば払い過ぎた相続税は取り戻せます。

相続税還付のサービス内容と料金

相続税還付の事例紹介

基礎控除以外にも様々な控除が。正しい知識を知って相続税の払いすぎを防ごうトップへ