【相続税申告書の提出方法】提出先、添付書類や製本の仕方を解説

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相続税申告書提出先

相続税申告書を作成して、あとは書類を提出するだけ…。ところがこの段階にきて、相続税申告書の提出先がわからず、スマホなどで慌てて提出先を調べている人もいるのではないでしょうか。

申告期限がギリギリに迫った場面では、こうしたミスが致命的となってしまうことがあります。そこで今回は、相続税申告書の提出先と、提出方法、書類の綴じ方などについて解説していきます。

相続税申告書は相続人が利用する税務署に提出するの?

相続税申告書の提出先は、相続人の住所地を管轄する税務署に提出するものと思っている人は多いのではないでしょうか。

実際のところ、相続税申告書の提出先は、被相続人が亡くなったときの住所地を管轄する税務署に提出することになっています。そのため、相続人が複数いた場合でも、相続税申告書はすべて同じ税務署に提出することになります。

被相続人が亡くなったときの住所にはこんなケースも


被相続人が自宅や病院で亡くなった場合、その住所は「自宅」であることがほとんどですが、それ以外や、海外に住んでいる人が亡くなったときはどうなるかということについて解説します。

老人ホームで亡くなった場合の相続税申告書の提出先

被相続人が老人ホームに入居されていた場合、入居の際、住民票をその老人ホームの住所に移していることがあります。その場合は、相続税申告書は、老人ホームの住所地を管轄する税務署に提出することになります。

海外で亡くなった場合の相続税申告書の提出先

被相続人が海外で亡くなった場合、相続人が日本に住んでいるか、海外に住んでいるかによって異なります。

相続人が日本に住んでいる(無制限納税義務者の)場合、相続税申告書は、相続人の住所地を管轄する税務署に提出することになります。
相続人が海外に住んでいる(制限納税義務者の)場合、相続税申告書は、納税地を定める税務署に提出することになります。他の相続人が日本に住んでいる場合は、その者の住所に合わせるなどして日本のどこかに納税地を定めることも可能です。

被相続人が国内で亡くなったとき、住所地は被相続人の住民票の除票(抹消された住民票のこと)で確認することができます。

被相続人が海外で亡くなったとき、住所地は在留証明書または死亡証明書で確認することができます。

相続税申告書の提出方法は2パターン

相続税申告書を提出する際は、該当する税務署に「直接持参する」または「郵送する」といった2つの方法があります。

提出の際に注意したいのが申告期限です。そのため、申告期限ギリギリで郵送される方は、特に注意が必要です。ポストに投函すると、タイミングによっては翌日扱いとなり、申告期限を過ぎてしまうことにもなりかねません。

申告期限の消印があれば期限内申告として扱われるので、郵送する場合はポストではなく窓口に提出することをおすすめします。

相続税申告書は「見やすく製本すること」がポイント

相続税申告書は、第1表から第15表に分かれていて、これらの申告書と申告に必要な書類や資料などを合わせて提出するとなると、膨大な枚数となります。

これらの書類を製本しないで提出した場合、税務署側で書類を整理することになるため、申告書の処理に遅れをきたすことになります。相続税申告書と添付の資料を見やすく製本することは、税務署側の処理をスムーズに行えるようにするとともに、税務署からの不要な問い合わせを減らすことにもつながります。

そこで、ここでは、相続税申告書を見やすく製本する方法と注意点について見ていきます。

「相続税申告書」と「添付書類」は分けて製本する

相続税の申告書類を見やすく製本するため、「相続税申告書」と「添付書類」を分けて製本するようにしましょう。続いて、相続税申告書と添付書類それぞれを製本する際のポイントについて見ていきます。

「相続税申告書」は、クリップまたはホッチキスでひとまとめに

相続税申告書は、第1表から第15表までの申告書一式をクリップまたはホッチキスでしっかりと留めて提出します。

ただし、申告書の第1表と第15表では、機械で読み込むOCR様式の書面をあわせて提出しますが、この書面を添付する際、四隅の黒い四角形のマーク部分をホチキスで留めないように注意しましょう。

「添付書類」は、表紙をつけてわかりやすく製本する

相続税申告書の提出時には申告書とあわせて、被相続人や相続人全員の「身分関係」に関する書類、「遺産分割方法」に関する書類、「相続財産」に関する書類などを添付して提出します。

このとき、それぞれの書類がひと目でわかるように表紙をつけることをおすすめします。特に「相続財産」に関する書類は、必要書類が膨大な枚数になるため、表紙をつくり、相続の開始日や、被相続人や相続人の名前を記入しておくとよいでしょう。

表紙の作成はあくまで任意ですが、表紙があるとそれが何の書類かひと目でわかって便利です。

「相続財産」に関する書類の製本

相続する財産によっても必要となる書類は異なりますが、該当する添付書類を分類別に1から9の順番に綴じて製本します。

1 土地に関する書類

  • 不動産登記簿謄本
  • 固定資産税課税明細書
  • 名寄帳(固定資産課税台帳・土地家屋課税台帳)
  • 建築計画概要書
  • 公図
  • 地積測量図
  • 住宅地図
  • 路線価図・評価倍率表
  • 賃貸借契約書

2 建物に関する書類

  • 登記簿謄本
  • 固定資産税課税明細書
  • 固定資産税評価証明書
  • 名寄帳(固定資産課税台帳・土地家屋課税台帳)
  • 建物図面・各階平面図
  • 賃貸借契約書

3 株式関係の書類

  • 残高証明書
  • 配当金の支払通知書
  • 取引明細書

4 現金・預貯金に関する書類

  • 残高証明書
  • 定期預金証書
  • 利息計算書
  • 被相続人の通帳・取引履歴
  • 現金有高

5 生命保険関係の書類

  • 保険金支払通知書
  • 保険証券
  • 解約返戻金の分かる資料

6 贈与関係の書類

  • 贈与契約書
  • 贈与税申告書
  • 相続時精算課税制度選択届出書
  • 非課税申告書

7 その他財産に関する書類

-家庭用財産-

  • 家庭用財産の購入時の資料
  • 自動車検査証
  • 船舶検査証書
  • 遺産相続評価賞

-事業用財産-

  • 所得税の確定申告書

-退職金-

  • 支払通知書
  • 退職金手当等受給者別支払調書

-その他-

  • 過去の相続税申告書
  • 過去の贈与税申告書
  • 準確定申告に必要な資料
  • 電話番号と所在場所の分かる資料
  • 老人ホームの入居関係の資料
  • ゴルフ会員権
  • リゾート会員権
  • 貸付金、前払金に関する借用書等の書類
  • 未収の給与、地代、家賃等の契約書、領収書

8 債務費用関係の書類

  • 金銭消費賃借契約書
  • 借入金の残高証明書

9 葬式費用関係の書類

  • 領収書
  • お布施や心づけのメモなど

チェックリストで添付資料の提出もれをチェック

相続税申告書の提出時には、添付資料も膨大な枚数になります。こうした添付資料の提出もれを防ぐために、国税庁のHPには「相続税の申告のためのチェックシート」が用意されています。提出前にはこちらのチェックシートで最終チェックされることをおすすめします。
参考:国税庁HP 相続税の申告のためのチェックシート

あわてず丁寧な作業で、見やすい申告書類を作成

あわてて作業するあまり、整理されてない状態で書類を提出したり、書類もれや必要書類に不備があったりすると、税務署から何度も問い合わせを受けるばかりか、心象を悪くしてしまうことにもなりかねません。

必要な書類をわかりやすく整理し製本することで、自分でも不備に気づくことができ、税務署側の処理もスムーズになります。申告期限を気にしながらも、あわてず丁寧な作業で、見やすい書類作成を心掛けてください。

相続税申告について、ご不明点などがある方は、ぜひ相続税専門の税理士にご相談ください。

相続税申告書の提出方法まとめ

  • 相続税申告書の提出先は、被相続人が亡くなったときの住所地を管轄する税務署。
  • 相続人が複数いた場合でも、相続税申告書はすべて同じ税務署に提出。
  • 被相続人が老人ホームで亡くなった場合は、老人ホームの住所地を管轄する税務署に提出。
  • 被相続人が海外で亡くなった場合は、相続人の住所が日本か海外かで対応が異なる。
  • 相続税申告書の提出方法は、郵送または直接税務署窓口へ。期限ギリギリの場合は窓口へ。
  • 相続税申告書と添付書類は分けて製本。膨大な添付書類には表紙をつけてわかりやすく。
  • こうすることで税務署の処理がスムーズに。不要な問い合わせも防げる。
  • 提出前にはチェックリストで添付書類の提出もれをチェック。

押さえておきたい相続税の知識

申告までの期限が短く、税務調査率が高く、納め過ぎが多い税金です

  • ①被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に申告が必要。
  • ②5件中1件が税務調査され、9割近い確率で追徴課税が発生している。
  • ③過大な財産評価や特例適用の見落としが原因で、8割が納め過ぎです。
  • ①被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に申告が必要。
  • ②5件中1件が税務調査され、9割近い確率で追徴課税が発生している。
  • ③過大な財産評価や特例適用の見落としが原因で、8割が納め過ぎです。
  • 相続税申告の期限が短い上に税務調査率が高いことが理由で、たとえ税理士でも安全に過大に申告させてしまうのが相続税です。
    払い過ぎの場合、税務署は指摘しません。払い過ぎたことを相続人は気づかないままです。

    相続税申告を税理士に依頼するか迷われている方はこちらの記事を参考にしてください。

    特に不動産・土地を相続する方はご注意ください

    相続税は、累進課税方式です。つまり、受け継ぐ相続財産が多くなるほど負担が増える仕組みになっています。
    そのため、不動産などの相続財産を、税理士がどう評価するかで、支払う相続税額が大きく変わってくるのです。

    当税理士法人は、国内トップクラスの相続税の還付実績で培った知識と経験から、1つ1つの土地に適した評価を早く正確に行います。
    こうした適正な土地評価が、大きな相続税の節税につながります。

    今後の相続に備えたい方、相続が発生した方は、遠慮なく当税理士法人にご相談ください。
    初回の面談相談(約1時間)を無料にて実施しております。オンラインに対応しているので全国どこでも、海外からでもご相談、ご依頼いただけます。

    相続税専門の岡野雄志税理士
    この記事の監修者
    相続税専門の岡野雄志税理士

    岡野相続税理士法人
    代表税理士 岡野 雄志

    税理士・行政書士
    1971(昭和46)年生まれ
    千葉県成田市出身
    千葉県立佐倉高等学校卒業
    早稲田大学商学部卒業

    岡野相続税理士法人
    代表税理士 岡野 雄志

    税理士・行政書士
    1971(昭和46)年生まれ
    千葉県成田市出身
    千葉県立佐倉高等学校卒業
    早稲田大学商学部卒業

    相続税を専門に取り扱う税理士法人の代表。 2001年、30歳で税理士試験合格。 2005年、34歳の時に、相続税専門の税理士事務所(現・岡野相続税理士法人)を開業。 個人事業時代に、1,900件以上、累計154億円の相続税還付に成功し、日本一の実績を立てる。 2022(令和4)年に税理士法人化。 新横浜、東京駅、新宿の3拠点にて営業している。 特に土地の評価を得意とし、不動産相続の実績は業界でもトップクラス。

    現在までに累計3,000件、200億円の相続税還付に成功する。 全国各地の相続税申告・還付を累計5,904件(2026年3月末時点)以上手掛ける。 著書に『土地評価に強い税理士に頼んだら相続税がビックリするほど安くなりました』(岡野雄志/舟田浩幸 著、株式会社あさ出版刊)、「相続税専門税理士が教える 相続税の税務調査完全対応マニュアル(幻冬舎刊)」など6冊。 相続税関連の執筆や各種メディアから取材実績として、「週刊ダイヤモンド」「週刊現代」等。 ウェブメディア「ダイヤモンドオンライン」「幻冬社ゴールドオンライン」など多数。

    相続税を専門に取り扱う税理士法人の代表。
    全国各地の相続税申告・還付を累計5,904件(2026年3月末時点)以上手掛ける。
    特に土地の評価を得意とし、不動産相続の実績は業界でもトップクラス。
    相続税関連書籍の執筆や各種メディアから取材実績多数有り。

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