外国人の相続税負担減。国内外の財産に対し相続税の基準が変更

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外国人の相続税

日本に滞在する「外国人の相続税」の負担が税制改正によって減りました。詳しくまとめています。

日本国内外の財産に関する相続税や贈与税の基準見直し

平成29年度税制改正によって、日本国内外の財産に関する相続税や贈与税の基準が見直されました。
改正の目的は主に以下の2つです。

一つ目は「課税逃れの防止」
二つ目は「外国人労働者の雇用推進」です。

課税逃れの防止

被相続人が亡くなって相続人が財産を相続するとき、相続人が海外に居住している場合、日本国内外のすべての財産、もしくは日本国内のみの財産に相続税が課されます。
国内財産のみに相続税が課される対象者を「制限納税義務者」といいます。なお、贈与税についても同じことがいえます。

国内財産のみに相続税が課される「制限納税義務者」を利用した課税逃れ

チェック平成29年度税制改正前

平成29年度税制改正前

2017年3月31日まで「制限納税義務者」の対象となる条件は、「相続人(日本国籍)と被相続人(国籍を問わない)のいずれもが相続開始前5年以内に日本に住んでいないこと」、もしくは「相続人が外国籍で、被相続人の相続開始時点での住所が日本国外にあること」でした。

つまり、日本国籍を持っていても、被相続人と相続人が相続開始の5年以上前から海外に住んでいる場合、日本国外の財産に対する相続税(もしくは贈与税)は課されません。そのため、日本籍を持ちながら国外財産の贈与や相続を非課税で行えます。
また、相続人を日本国籍から外国籍にさせて、被相続人が生前贈与を行うことで課税を免れるケースも見受けられました。

「制限納税義務者」が限定され、国内外財産の課税対象が増えた

チェック平成29年度税制改正後

平成29年度税制改正後

そのような課税逃れを防ぐためにも、平成29年度税制改正では、相続税と贈与税が国内財産のみに課される「制限納税義務者」の対象が狭くなりました。
国内財産と国外財産ともに相続税が課税される条件の、相続人もしくは被相続人が相続開始前に日本に住んでいた時期の範囲が、5年以内から10年以内に延ばされました。
そのために国内財産と国外財産への相続税(もしくは贈与税)の課税対象が増えることになります。

チェック平成29年度税制改正による国内外財産に課税される相続税・贈与税のイメージ

平成29年度税制改正による国内外財産に課税される相続税・贈与税のイメージ

外国人が日本で働きやすくなる

国内財産のみに相続税や贈与税が課される「制限納税義務者」の対象範囲が狭くなったことによって、課税逃れを防止できるだけでなく、外国人が日本で働きやすくなるといったメリットが生まれました。

外国人が日本に住みづらい理由のひとつは相続税だった

以前の税制では、一時的に日本に住所を持つ外国人が日本で死亡した場合、国内財産と国外財産の両方が相続税と贈与税の課税対象でした。そのため、海外に住む遺族の相続税の負担が大きくなるケースが多く見受けられました。そのことが優秀な外国人労働者を日本で受け入れるときの障害になっていました。

改正によって一時的に日本に滞在する外国人の相続税負担が軽くなった

しかし、税制改正によって、一時的に日本に住む外国人は日本に住所を持っていないと見なされることに。そのため、本人や同居する家族、もしくは海外に住む家族が亡くなった場合、相続税や贈与税の課税対象は国内財産のみになりました。日本に駐留する外国人にとって、国外財産に対する課税がなくなったため、税負担が軽くなることが期待できます。

また、平成30年度税制改正によって、相続人と被相続人が長期的に日本に滞在する外国人であっても、一定の条件を満たしていれば国内財産のみに相続税(もしくは贈与税)が課されるようになりました。

一時的に日本に住む外国人の相続税や贈与税の負担が軽くなった結果、外国人が日本で働きやすくなる環境になることが予測されます。そのため、日本の企業では優秀な外国人労働者の雇用を行いやすくなるでしょう。
今回の税制改正は、外国人労働者の流入の円滑化をはかり、グローバル化する日本の社会情勢を視野に入れたものだといえます。

押さえておきたい相続税の知識

申告までの期限が短く、税務調査率が高く、納め過ぎが多い税金です

  • ①被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に申告が必要。
  • ②5件中1件が税務調査され、9割近い確率で追徴課税が発生している。
  • ③過大な財産評価や特例適用の見落としが原因で、8割が納め過ぎです。
  • ①被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に申告が必要。
  • ②5件中1件が税務調査され、9割近い確率で追徴課税が発生している。
  • ③過大な財産評価や特例適用の見落としが原因で、8割が納め過ぎです。
  • 相続税申告の期限が短い上に税務調査率が高いことが理由で、たとえ税理士でも安全に過大に申告させてしまうのが相続税です。
    払い過ぎの場合、税務署は指摘しません。払い過ぎたことを相続人は気づかないままです。

    相続税申告を税理士に依頼するか迷われている方はこちらの記事を参考にしてください。

    特に不動産・土地を相続する方はご注意ください

    相続税は、累進課税方式です。つまり、受け継ぐ相続財産が多くなるほど負担が増える仕組みになっています。
    そのため、不動産などの相続財産を、税理士がどう評価するかで、支払う相続税額が大きく変わってくるのです。

    当税理士法人は、国内トップクラスの相続税の還付実績で培った知識と経験から、1つ1つの土地に適した評価を早く正確に行います。
    こうした適正な土地評価が、大きな相続税の節税につながります。

    今後の相続に備えたい方、相続が発生した方は、遠慮なく当税理士法人にご相談ください。
    初回の面談相談(約1時間)を無料にて実施しております。オンラインに対応しているので全国どこでも、海外からでもご相談、ご依頼いただけます。

    相続税専門の岡野雄志税理士
    この記事の監修者
    相続税専門の岡野雄志税理士

    岡野相続税理士法人
    代表税理士 岡野 雄志

    税理士・行政書士
    1971(昭和46)年生まれ
    千葉県成田市出身
    千葉県立佐倉高等学校卒業
    早稲田大学商学部卒業

    岡野相続税理士法人
    代表税理士 岡野 雄志

    税理士・行政書士
    1971(昭和46)年生まれ
    千葉県成田市出身
    千葉県立佐倉高等学校卒業
    早稲田大学商学部卒業

    相続税を専門に取り扱う税理士法人の代表。 2001年、30歳で税理士試験合格。 2005年、34歳の時に、相続税専門の税理士事務所(現・岡野相続税理士法人)を開業。 個人事業時代に、1,900件以上、累計154億円の相続税還付に成功し、日本一の実績を立てる。 2022(令和4)年に税理士法人化。 新横浜、東京駅、新宿の3拠点にて営業している。 特に土地の評価を得意とし、不動産相続の実績は業界でもトップクラス。

    現在までに累計3,000件、200億円の相続税還付に成功する。 全国各地の相続税申告・還付を累計5,904件(2026年3月末時点)以上手掛ける。 著書に『土地評価に強い税理士に頼んだら相続税がビックリするほど安くなりました』(岡野雄志/舟田浩幸 著、株式会社あさ出版刊)、「相続税専門税理士が教える 相続税の税務調査完全対応マニュアル(幻冬舎刊)」など6冊。 相続税関連の執筆や各種メディアから取材実績として、「週刊ダイヤモンド」「週刊現代」等。 ウェブメディア「ダイヤモンドオンライン」「幻冬社ゴールドオンライン」など多数。

    相続税を専門に取り扱う税理士法人の代表。
    全国各地の相続税申告・還付を累計5,904件(2026年3月末時点)以上手掛ける。
    特に土地の評価を得意とし、不動産相続の実績は業界でもトップクラス。
    相続税関連書籍の執筆や各種メディアから取材実績多数有り。

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