「外国人の相続税」の負担減。国内外の財産に対する相続税の基準が変更

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相続税専門の税理士。創業16年で国内トップクラス1,690件の相続税の申告実績。119億円以上の相続税の減額実績。
岡野雄志税理士
岡野雄志税理士
外国人の相続税

日本に滞在する「外国人の相続税」の負担が税制改正によって減りました。詳しくまとめています。

日本国内外の財産に関する相続税や贈与税の基準見直し

平成29年度税制改正によって、日本国内外の財産に関する相続税や贈与税の基準が見直されました。
改正の目的は主に以下の2つです。

一つ目は「課税逃れの防止」
二つ目は「外国人労働者の雇用推進」です。

課税逃れの防止

被相続人が亡くなって相続人が財産を相続するとき、相続人が海外に居住している場合、日本国内外のすべての財産、もしくは日本国内のみの財産に相続税が課されます。
国内財産のみに相続税が課される対象者を「制限納税義務者」といいます。なお、贈与税についても同じことがいえます。

国内財産のみに相続税が課される「制限納税義務者」を利用した課税逃れ

平成29年度税制改正前

平成29年度税制改正前

2017年3月31日まで「制限納税義務者」の対象となる条件は、「相続人(日本国籍)と被相続人(国籍を問わない)のいずれもが相続開始前5年以内に日本に住んでいないこと」、もしくは「相続人が外国籍で、被相続人の相続開始時点での住所が日本国外にあること」でした。

つまり、日本国籍を持っていても、被相続人と相続人が相続開始の5年以上前から海外に住んでいる場合、日本国外の財産に対する相続税(もしくは贈与税)は課されません。そのため、日本籍を持ちながら国外財産の贈与や相続を非課税で行えます。
また、相続人を日本国籍から外国籍にさせて、被相続人が生前贈与を行うことで課税を免れるケースも見受けられました。

「制限納税義務者」が限定され、国内外財産の課税対象が増えた

平成29年度税制改正後

平成29年度税制改正後

そのような課税逃れを防ぐためにも、平成29年度税制改正では、相続税と贈与税が国内財産のみに課される「制限納税義務者」の対象が狭くなりました。
国内財産と国外財産ともに相続税が課税される条件の、相続人もしくは被相続人が相続開始前に日本に住んでいた時期の範囲が、5年以内から10年以内に延ばされました。
そのために国内財産と国外財産への相続税(もしくは贈与税)の課税対象が増えることになります。

平成29年度税制改正による国内外財産に課税される相続税・贈与税のイメージ

平成29年度税制改正による国内外財産に課税される相続税・贈与税のイメージ

外国人が日本で働きやすくなる

国内財産のみに相続税や贈与税が課される「制限納税義務者」の対象範囲が狭くなったことによって、課税逃れを防止できるだけでなく、外国人が日本で働きやすくなるといったメリットが生まれました。

外国人が日本に住みづらい理由のひとつは相続税だった

以前の税制では、一時的に日本に住所を持つ外国人が日本で死亡した場合、国内財産と国外財産の両方が相続税と贈与税の課税対象でした。そのため、海外に住む遺族の相続税の負担が大きくなるケースが多く見受けられました。そのことが優秀な外国人労働者を日本で受け入れるときの障害になっていました。

改正によって一時的に日本に滞在する外国人の相続税負担が軽くなった

しかし、税制改正によって、一時的に日本に住む外国人は日本に住所を持っていないと見なされることに。そのため、本人や同居する家族、もしくは海外に住む家族が亡くなった場合、相続税や贈与税の課税対象は国内財産のみになりました。日本に駐留する外国人にとって、国外財産に対する課税がなくなったため、税負担が軽くなることが期待できます。

また、平成30年度税制改正によって、相続人と被相続人が長期的に日本に滞在する外国人であっても、一定の条件を満たしていれば国内財産のみに相続税(もしくは贈与税)が課されるようになりました。

一時的に日本に住む外国人の相続税や贈与税の負担が軽くなった結果、外国人が日本で働きやすくなる環境になることが予測されます。そのため、日本の企業では優秀な外国人労働者の雇用を行いやすくなるでしょう。
今回の税制改正は、外国人労働者の流入の円滑化をはかり、グローバル化する日本の社会情勢を視野に入れたものだといえます。

「相続人を救う」という使命感を持って業務を行っています

岡野雄志税理士

岡野雄志税理士事務所

相続専門の税理士

岡野 雄志

私たち岡野雄志税理士事務所は、相続税を専門に取り扱う税理士事務所です。人が亡くなったとき、遺族は故人の資産を税務署に申告し、相続税を支払います。しかし不動産などは資産価値の算定が非常に難しく、適切な調査や申告を行わないと、過剰な相続税を支払うことになりかねません。私たちが手掛けているのは、そうした苦労から相続人を救うこと。社会への使命感を持って業務を行っています。

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