相続税の重加算税、いくら支払う?税率や計算について解説!

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相続税専門の税理士。創業17年で国内トップクラス2,400件の相続税の申告実績。141億円以上の相続税の減額実績。
岡野雄志税理士
岡野雄志税理士
相続税重加算税

重加算税は、その字のごとく加算税のなかで最も重い加算税です。
意図的に税金逃れをするために、相続税申告において本来納める額よりも少なく申告したり、申告すべきところ無申告だった場合に、この重加算税が課せられます。

実際、追徴課税として重加算税を支払う場合、いったいいくら支払うことになるのでしょうか?この記事では、重加算税の税率や、計算方法などについて解説します。

相続税の重加算税とは?

二重帳簿の作成(仮装)や帳簿書類を破棄する(隠ぺい)などして、財産を隠ぺいしたり、わざと過少に申告したり、あるいは申告すらしないなど悪質とみなされた場合に課せられる最も重い加算税が「重加算税」です。脱税と判断されれば刑事罰を受けることになります。
犯罪
そもそも申告内容に誤りがあった場合には、納税者は修正申告を求められたり、更正処分を受けたりすることになりますが、この際、納めなければならない追徴課税は、「本税」「加算税」「延滞税」の3つを合計した金額を支払うことになります。

本税 申告から漏れてしまった相続税それ自体のことをいいます。
加算税 相続税の加算税には、「過少申告加算税」「無申告加算税」「重加算税」の3種類があります。
延滞税 決められた期限より遅れて税金を納付した場合に発生する付帯税です。税務調査で誤りを指摘されて修正申告する場合には、必ず本来の期限を過ぎているため、100%発生します。延滞税は、申告期限から最長1年、納付するまでカウントされるため、速やかに修正申告をして支払いを済ませる必要があります。
延滞税は申告期限から最長1年、ただし重加算税の場合は1年が過ぎても延滞税が発生

税務調査は申告期限から何年後かに行われることが多いため、申告期限まで遡って計算すると多額の延滞税が課せられてしまいます。そのため、申告期限から1年以上を経過した後に税務調査が入って修正申告や更正処分が行われた場合には、1年を過ぎた翌日以降の延滞税を控除する措置として「延滞税の計画期間の特例」が設けられています。

ただし、無申告加算税及び、重加算税の場合には特例が適用されず、1年が過ぎても延滞税が発生するので注意が必要です。

重加算税の税率は?

重加算税の税率は相続税の申告書を提出しているか無申告かによって異なります。

相続税の申告書を提出していたのに過少に申告していた場合には「重加算税(過少申告)」として原則35%、申告書が提出されていない無申告の場合は「重加算税(無申告)」として原則40%が徴収されます。

重加算税(過少申告) 原則35%
重加算税(無申告) 原則40%

重加算税の計算方法

重加算税が課せられた場合、いくら支払うことになるのか、ここではその支払い額の計算方法について見ていきます。

「重加算税(過少申告)」の場合、計算式は次のようになります。

本税(増差額)+重加算税=新たに納める税額
本税(増差額):本来払うべき税額-申告した税金
重加算税:増差額×35%
新たに納める税額:増差額+重加算税

過少申告重加算税、無申告加算税では「延滞税」が課せられる

過少申告重加算税の場合、忘れていけないのが「延滞税」です。相続税の申告期限内に申告はしていたけれど、納税が遅れてしまった場合は「延滞税」が課せられます。
延滞税の税率は、年度によって変動があります。
令和3年度の税率は本来の納期限の翌日から2ヵ月以内であれば2.5%、2ヵ月以上過ぎると8.8%となります。

重加算税の具体的な計算

以上の点を踏まえて、重加算税を具体的に計算してみます。

申告書は提出したが、本来900万円払うべきであった税額を200万円しか申告していなかった場合の計算例

本税(増差額):700万円
重加算税:700万円×35%=245万円
新たに納める税額:700万円+245万円=945万円
<延滞日数が90日間だった場合>
令和三年度の延滞税は本来の納期限の翌日から2ヵ月以内であれば2.5%、2ヵ月以上過ぎると8.8%となるため、次のようになります。
納期限から2ヵ月以内:増差額×2.5%×61(日数)÷365
700万円×2.5%×61÷365=29,246円
納期限から2ヵ月以降:増差額×8.8%×29(日数)÷365
700万円×8.8%×29÷365=48,942円
延滞税は29,246円+48,942円=78,188円。100円未満は切り捨てなので、78,100円となります。
つまりこのケースでは、新たに納める税額945万円に、延滞税78,100円を足して、合計で952万8,100円を納めることになります。

申告書を提出せずに、本来900万円払うべきであった税額をそのままにしていた場合の計算例

本税(増差額):900万円
重加算税:900万円×40%=360万円
新たに納める税額:900万円+360万円=1,260万円
無申告重加算税にも「延滞税」が課せられる

相続税申告を行わなかった場合、本来申告すべき期限から修正申告するまでの期間分として「延滞税」が課せられます。

<同じく延滞日数が90日間だった場合>
納期限から2ヵ月以内:増差額×2.5%×61(日数)÷365
900万円×2.5%×61÷365=37,602円
納期限から2ヵ月以降:増差額×8.8%×29(日数)÷365
900万円×8.8%×29÷365=62,926円
延滞税は37,602円+62,926円=100,528円となります。100円未満は切り捨てなので、100,500円となります。

つまりこのケースでは、新たに納める税額1,260万円に、延滞税102,000円を足して、合計で1,270万2,000円を納めることになります。

重加算税の対象となる件数やその割合は?

意図的に税金逃れをしようと思っても、そのほとんどが税務調査によって、追徴課税を支払うことになります。そうしたなか重加算税の対象となる件数や割合はそれくらいあるのか、国税庁のデータで見てみましょう。

重加算税の対象となった件数は1,541件。申告漏れとみなされた件数のうち、重加算税とされた割合は約17%です。
国税庁が発表しているデータによると、令和元年の相続税の税務調査(実地調査)の状況は次のようになります。

令和元年の税務調査(実地調査)件数は10,635件。
税務調査の結果、申告漏れとみなされた件数は9,072件。
そのうち、重加算税の対象となった件数は1,541件。
つまり、申告漏れとみなされた件数のうち、重加算税が課せられた割合は約17%となります。
参考:国税庁HP「令和元事務年度における相続税の実地調査の状況」

払うべき相続税が減る可能性も

相続税申告書の作成を「自分で申告した場合」や「相続税専門でない税理士に依頼していた場合」、相続税を払いすぎているケースがあります。

実際、他税理士が作成した相続税申告書を見直した結果、7~8割の申告書に、相続税の過払いがありました。

また、当事務所に相続税申告を依頼したところ、「相続税が0円になった」というお客様もいます。

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税務調査を危惧するよりも、一刻も早く修正申告の提出を

税務署では独自のネットワークシステムをはじめ、さまざまな税務調査によって、国民の所得や財産をある程度把握しています。そのため、税金逃れをしようとしている人のところに、税務調査が入るのも時間の問題といえるかもしれません。

重加算税は税率が高い上に、延滞税も合わせて支払うことになります。税務調査を危惧しながら暮らすより、一刻も早く修正申告するようにしましょう。

また、なかには、相続財産を隠蔽したり仮装したりしたつもりはないのに重加算税が課せられてしまうケースもあります。こうしたケースでは、税務署の決定に対して不服を申し立てることができ、相続財産を隠蔽や仮装をしていないことが立証できれば決定を覆すことも可能性がない話ではありません。

どちらの場合も、相続税に強い税理士に相談されることをお勧めいたします。

当事務所は相続税一筋17年の実績と経験をもとに、相続税申告や相続税還付などを強みとしております。相続に関するご相談なら、なんでもお気軽にお問い合わせください。お電話やWebにて無料個別面談もご利用いただけます。
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まとめ:重加算税は、最も重い加算税。一刻も早い修正申告の提出が必要

  • 重加算税は悪質とみなされた場合に課せられる最も重い加算税である
  • 重加算税(過少申告)の場合は原則35%、重加算税(無申告)の場合は原則40%が徴収される
  • 追徴課税は「本税」「加算税(重加算税)」「延滞税」の合計額を支払う
  • 延滞税には1年を過ぎた翌日以降の延滞税を控除する特例があるが、重加算税の場合には特例が適用されず、1年が過ぎても延滞税が発生する
  • 税務調査を危惧しながら暮らすより、一刻も早く修正申告の提出を

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