「相続税の税務調査の交渉」で知っておきたいこと。負けるが勝ち?

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「相続税の税務調査の交渉」について詳しくまとめています。

相続税の税務調査の交渉の始まり

税務調査が終わってから早くて2~3週間程度で、相続人の代表者か税理士に調査結果が伝えられます。ただ、調査時期や案件によっては何か月もかかることもあります。

調査が終了すると、税務署は調査結果を記載した検討事項一覧表を出します。これが税務署と相続人の交渉の始まりです。この交渉次第で、税務調査の結果が変わります。

税法にうまく当てはまる事実はごくわずか

税務調査の決着をつけるには、何よりもまず調査官と相続人の双方が納得できる、根拠が明らかで客観的な事実があることが大切です。その事実に対して正しく税法をあてはめれば解決します。

しかし、きれいに決着がつかないことがほとんど。実際には事実を認めるための証拠が乏しくなってしまうことが多く、調査官も相続人もお互いに自分にとって都合のいい事実を主張するばかりでうまく結論を出せません。

ですが、このような問題があるにもかかわらず、多くの場合で相続人側に対して有利に働きます。相続人が申告漏れをしているという明らかな証拠を税務署側が提示しなければならないからです。他の人でも分かるほど明らかな申告漏れに対して交渉の余地はありませんが、決着のつかないグレーゾーンの交渉では税務署側に証拠が足りないため、結果として相続人側がシロになります。

他の税務署で認められた前例を出して交渉すると鬼に金棒

同じような事例にもかかわらず、他の税務署では認められたのに管轄の税務署では認められなかったときは、他の税務署で認められた前例を持ち出して交渉するのもひとつの手です。

まずは「他の税務署では認められた」「前例はこうだった」などと具体的な例を探しましょう。調査官は国家公務員です。全体の秩序を重んじる国家公務員としては、このような前例を挙げられたらノーと言えないはず。

そのためにも、相続税申告で税務署とのやりとりが多い、経験豊富な税理士事務所を味方につけると心強いでしょう。

修正申告は何度でもできる

指摘された分をまとめて修正申告するのではなく、誰から見ても明らかな申告漏れの指摘事項から順番に修正申告をしましょう。

そもそものところ修正申告は何度でもできます。一気にすべての指摘事項について申告する必要はありません。また、一度修正申告をすると、あとで「納得がいかないので争いたい」と不服申し立てができません。修正申告をすると相続人が税務署の決定に納得したと見なされるからです。

だからこそ、自分が納得できて、いくら税務署と交渉をしても勝ち目のない指摘事項から修正申告を始めましょう。納得できないものについては修正申告をせずに更正処分を受けて不服申し立てを。

すべての指摘事項の修正申告をしても、更正処分を受けても、払うべき税額は変わりません。また、更正処分というのは「処分」といっても悪い意味ではありません。しかし、修正申告をしないで更正処分が下されれば不服申し立てができます。ところが、実際には、税務署側としては一度更正処分を下すとそのあとの手続きが面倒になるので修正申告をすすめているのです。つまり、納得がいかなかった分に対して不服申し立てができるのが更正処分で、いざという時の保証にもなります。

修正申告をしても更正処分を受けても、払う税額は変わらないものの、ある程度取り返しがつくかもしれない浮き輪的な役割を果たしてくれるのが更正処分。「長引くのがめんどうだから…」とか「心配ごとをなくしたい」といった理由で一気に修正申告をしたくなる気持ちもわかりますが、慌てて交渉をまとめようとしてすべての要求を納得せずにのみこんでしまうと、交渉次第でなんとかなるグレーゾーンの項目をあきらめることになってしまいます。

グレーゾーンだからこそ相続人は有利な立場に回りやすい

税務調査が入って修正申告を指摘されてしまうと、申告漏れしていた分の税を払ううえにペナルティも課せられるなど、相続人としては不利に回っていると思われがちです。そして、相続税を払う人自体が少なく税務調査を受ける人もそれほど多くない中、相続税を詳しく知らない人にとっての税務調査はTVのドラマやニュースで見るような融通のきかないイメージがあるはずです。

しかし、明らかにわかる不正はごくわずかで、実際には不正かどうかわかりづらいグレーゾーンが多くを占めます。だからこそ、グレーゾーンであることを利用して相続人側が有利になることが大切です。
たとえば、修正申告をせずに更正処分を受ける場合ですが、払う税額は修正申告をしても更正処分を受けても変わりません。しかし、修正申告をしないで更正処分を受ければ、あとで不服申し立てができます。うわべでは税務署の要求に従って追加で税金を払っていると見せかけて、あとでいくらでもグレーゾーンの交渉を修正できるよう仕掛けます。税務調査の交渉は「負けるが勝ち」のスタンスでいきましょう。

押さえておきたい相続税の知識

申告までの期限が短く、税務調査率が高く、納め過ぎが多い税金です

  • ①被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に申告が必要。
  • ②5件中1件が税務調査され、9割近い確率で追徴課税が発生している。
  • ③過大な財産評価や特例適用の見落としが原因で、8割が納め過ぎです。
  • ①被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に申告が必要。
  • ②5件中1件が税務調査され、9割近い確率で追徴課税が発生している。
  • ③過大な財産評価や特例適用の見落としが原因で、8割が納め過ぎです。
  • 相続税申告の期限が短い上に税務調査率が高いことが理由で、たとえ税理士でも安全に過大に申告させてしまうのが相続税です。
    払い過ぎの場合、税務署は指摘しません。払い過ぎたことを相続人は気づかないままです。

    相続税申告を税理士に依頼するか迷われている方はこちらの記事を参考にしてください。

    特に不動産・土地を相続する方はご注意ください

    相続税は、累進課税方式です。つまり、受け継ぐ相続財産が多くなるほど負担が増える仕組みになっています。
    そのため、不動産などの相続財産を、税理士がどう評価するかで、支払う相続税額が大きく変わってくるのです。

    当税理士法人は、国内トップクラスの相続税の還付実績で培った知識と経験から、1つ1つの土地に適した評価を早く正確に行います。
    こうした適正な土地評価が、大きな相続税の節税につながります。

    今後の相続に備えたい方、相続が発生した方は、遠慮なく当税理士法人にご相談ください。
    初回の面談相談(約1時間)を無料にて実施しております。オンラインに対応しているので全国どこでも、海外からでもご相談、ご依頼いただけます。

    相続税専門の岡野雄志税理士
    この記事の監修者
    相続税専門の岡野雄志税理士

    岡野相続税理士法人
    代表税理士 岡野 雄志

    税理士・行政書士
    1971(昭和46)年生まれ
    千葉県成田市出身
    千葉県立佐倉高等学校卒業
    早稲田大学商学部卒業

    岡野相続税理士法人
    代表税理士 岡野 雄志

    税理士・行政書士
    1971(昭和46)年生まれ
    千葉県成田市出身
    千葉県立佐倉高等学校卒業
    早稲田大学商学部卒業

    相続税を専門に取り扱う税理士法人の代表。 2001年、30歳で税理士試験合格。 2005年、34歳の時に、相続税専門の税理士事務所(現・岡野相続税理士法人)を開業。 個人事業時代に、1,900件以上、累計154億円の相続税還付に成功し、日本一の実績を立てる。 2022(令和4)年に税理士法人化。 新横浜、東京駅、新宿の3拠点にて営業している。 特に土地の評価を得意とし、不動産相続の実績は業界でもトップクラス。

    現在までに累計3,000件、200億円の相続税還付に成功する。 全国各地の相続税申告・還付を累計5,904件(2026年3月末時点)以上手掛ける。 著書に『土地評価に強い税理士に頼んだら相続税がビックリするほど安くなりました』(岡野雄志/舟田浩幸 著、株式会社あさ出版刊)、「相続税専門税理士が教える 相続税の税務調査完全対応マニュアル(幻冬舎刊)」など6冊。 相続税関連の執筆や各種メディアから取材実績として、「週刊ダイヤモンド」「週刊現代」等。 ウェブメディア「ダイヤモンドオンライン」「幻冬社ゴールドオンライン」など多数。

    相続税を専門に取り扱う税理士法人の代表。
    全国各地の相続税申告・還付を累計5,904件(2026年3月末時点)以上手掛ける。
    特に土地の評価を得意とし、不動産相続の実績は業界でもトップクラス。
    相続税関連書籍の執筆や各種メディアから取材実績多数有り。

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