相続で生命保険の非課税枠が使えないことも。受取人と負担者、被保険者の関係を要チェック

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相続税専門の税理士。創業16年で国内トップクラス1,690件の相続税の申告実績。103億円以上の相続税の減額・還付実績。
岡野雄志税理士
岡野雄志税理士

相続税対策のひとつに生命保険の非課税枠の利用があります。さらに、生命保険を利用すると、納税資金の確保や遺産をめぐるトラブルの防止などのメリットがあります。

しかし、すべての事例で生命保険の非課税枠を利用できるわけではありません。相続税対策として生命保険を利用できる場合とそうでない場合があります。

それを見分けるポイントは、保険料の負担者・被保険者・保険金受取人が誰かどうかです。それらの関係によって受け取る死亡保険金に課税される税金の種類が変わります。
ここでは、いくつかの場合を取り上げて解説します。

被相続人が負担した保険料を相続人が受け取る場合:相続税

被相続人:夫
保険料の負担者:夫
被保険者:夫
保険金受取人:妻

これは保険料を負担していたのが被相続人で、その保険金を相続人が受け取る場合です。
ここでは保険料の財源が夫(被相続人)の財産で、夫の死亡によって妻(相続人)が保険料を受け取ることになります。つまり、妻が夫の財産を無償に受け取ることになるため、受け取る死亡保険金には相続税が課税されます。
この場合、相続税の節税対策における生命保険の非課税枠が適用されます。

相続人が被相続人の保険料を負担し、かつ保険金を受け取る場合:所得税

被相続人:夫
保険料の負担者:妻
被保険者:夫
保険金受取人:妻

これは被相続人が被保険者であり、その保険料を負担し、かつ保険金を受け取るのが相続人の場合です。
ここでは保険料の財源が受取人の妻(相続人)自身の財産となり、夫の死亡によって妻自身の財産が返ってくることになります。そのため、受け取る死亡保険金には所得税が課税されます。
この場合、死亡保険金は相続税とみなされないため、相続税の節税対策における生命保険の非課税枠は適用されません。

相続人が被相続人の保険料を負担し、第三者が保険金を受け取る場合:贈与税

被相続人:夫
保険料の負担者:妻
被保険者:夫
保険金受取人:子

これは被相続人が被保険者で、被保険者と保険料の負担者と保険金受取人が異なる場合です。
ここでは、保険料の負担者(妻)と保険金受取人(子)がまだ生きているため、妻が子に対して財産を与えたとみなされます。そのために受け取る死亡保険金に贈与税が課税されます。
この場合、死亡保険金は贈与税とみなされるため、相続税の節税対策における生命保険の非課税枠は適用されません。

生命保険にかかる税金のマトリクス

生命保険にかかる税金のマトリクス

生命保険にかかる税金のイメージ

生命保険にかかる税金のイメージ

まとめ

このように、保険料の負担者・被保険者・保険金受取人の関係によって死亡保険金に当てはまる税の種類が変わります。
死亡保険金が相続税とみなされるためには、被相続人になる人が被保険者であるだけでなく保険料の負担者であることが重要です。

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岡野 雄志

早稲田大学商学部卒業。
2005年に神奈川県横浜市の新横浜に事務所を開設して以来、相続税申告や相続税還付、相続税の税務調査、生前対策など、横浜に限らず全国各地の相続分野の案件を1690件以上手がけてきました。
特に土地の評価を得意とし、相続税還付の実績は業界でもトップクラス。相続税に関する書籍の執筆にも力を入れているほか、各種メディアからの取材実績も多数あります。

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