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配偶者居住権の新設について

公開日:2018/08/21
最終更新日:2020/07/01
相続税の知識
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相続法大改正「配偶者居住権の新設」について

2018年7月6日、参議院の本会議にて相続法の改正案が成立しました。

そこで大きく変わった「配偶者居住権」についてご紹介致します。
配偶者居住権には、細かく分けますと「配偶者居住権」と「配偶者短期居住権」がありますが、今回は「配偶者居住権」についてご紹介致します。

配偶者居住権とは相続によって自宅建物の所有権が他の相続人や第3者に渡ったとしても、被相続人の配偶者が自宅に住み続ける事が出来る権利の事です。

例えば、合計で5,000万円の相続財産があり、法定相続分に従い妻と子供がそれぞれ2分の1ずつ相続するとします。5,000万円のうち、自宅の評価額が2,500万円で預貯金が2,500万円だった場合を想定します。妻が法定相続分に従い、2,500万円を預貯金ではなく、自宅財産として相続した場合、生活費を捻出できず、困窮してしまう可能性もあり得ますよね。

結果的に自宅財産を諦め、退去する必要が出てきた場合、特に配偶者が高齢である際には、次に居住する場所を確保するのは、大変負担の大きい事だと言えます。

しかし配偶者居住権により、そのような心配はなくなると考えられます。
相続開始時に配偶者が居住していたことを条件とし、建物の全てを無償で使用できるように変更されたのです。ただ、あくまで居住権であり所有権ではない為、所有者の許可なく、処分はできません。

配偶者の権利が拡充されたと同時に注意点もあります。まず、配偶者には建物をきちんと使用する「用法順守義務」に加え、管理する義務「善管注意義務」を負う事となります。

また、建物の所有者の承諾なく第3者に賃貸させる事は出来ない、等と権利には制約もあるので注意が必要です。

通常の範囲内で居住する分には問題は無いと言えますが、不安な部分は税理士含め専門家に相談するのも良いでしょう。

岡野雄志

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岡野 雄志

相続税専門の税理士。
早稲田大学商学部卒業。
2005年に神奈川県横浜市の新横浜に事務所を開設して以来、横浜に限らず全国各地の相続分野の案件を1000件以上手がけてきました。特に土地の評価を得意とし、相続税還付の実績は業界でもトップクラス。相続税に関する書籍の執筆にも力を入れているほか、各種メディアからの取材実績も多数あります。

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