分かりやすく解説、相続税の知識
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相続税の税務調査での心構えは?余計なことを言わぬ。嘘をつかぬ。シンプルな対応がベスト

公開日:2018/06/25
最終更新日:2020/07/01
相続税の知識
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岡野雄志税理士
岡野雄志税理士


相続税の税務調査は、所得税や法人税などの他の税目と比べて調査が入りやすいうえ、追加で払う税額が高い傾向にあります。しかし、相続税の税務調査の連絡が来たといっても、自分の家の財産事情を知られてしまうのも気が引けるので、知人には相談しづらいもの。税務調査対策を誰に教えてもらうべきか戸惑うはずです。

これまで、税務調査で気を付けたい点についていくつか記事をアップしています。
ここでは税務調査当日に気を付けることについて3つのポイントをピックアップします。

嘘やごまかしはすぐに見抜かれる

一番大事なことは嘘をつかないことです。なにせ相手は税のプロ。「このくらい大丈夫だろう」とたかをくくって言葉を濁そうとも、嘘はすぐに調査官にばれてしまいます。
そもそものところ、調査官は金融機関の取引履歴を押さえて、申告されていない口座があることもわかったうえで、預金や大きな出入金の使い道をあえて聞いています。

そのため、嘘をつくことはもっぱらNG。答えづらい質問であっても嘘をつかず正直に答えましょう。わからないところがあっても挑発せず、「わからないです」と答える謙虚な姿勢が大切です。
税務調査は申告から何年か経ってから来るものです。時も経っているので、忘れていたりわからないことも多々あります。わからなければ正直に、「もう数年前のことですし、亡くなった父親のことなので、調べてみなければわかりません。あとで調べて回答します」などと率直に伝えましょう。

税務調査の通知が来てから、税務調査当日までに準備できることは限られています。自分たちで準備できる範囲のものを準備しておいて、調査当日にわからないことが見つかれば後日返答する形をとるのがベストです。

調査官との会話の調子に飲み込まれないように

調査官からの質問で、わからないことがあれば「わからないです」と正直に答えることは大事です。しかし、つい調査官の会話に熱中してしまい、言いたいことが言えず、かえって余計なことを言いすぎてしまうおそれも。

たとえば、午前中のヒアリングで調査官の口から「除外」という言葉が出てきたら要注意。話が調子に乗ってきたところでうかつにうなずいてはいけません。「除外」という言葉の意味は、「脱税のために意図的に申告しなかった」ということ。なので、会話の勢いに飲まれないようにしましょう。

また、調査官から「質問応答記録書の作成に協力してください」と頼まれても安易に応じないようにしましょう。一般的な感覚としては、この要求を受け入れればペナルティが軽くなるかもしれないと思いがち…。ですが、実際はこの逆で、「質問応答記録書」は自白の証拠として扱われます。この「質問応答記録書」に署名すると不正を認めた証拠になって、重加算税を追徴されてしまうこともあります。

だいたい「質問応答記録書」は、2人来る調査官のうち若手の調査官が書くもの。調査官が何らかの書類を書き始めたらサインをしなければならないのだと察せます。「ここにサインや捺印をお願いします」と言われても安易に書かないように。毅然と守りの態勢を貫きましょう。

調査官がわざわざ写真を撮るのはなぜ?

被相続人の口座の取引履歴に関しては、すでに金融機関から取り寄せて持っているはずなのに、調査官はわざわざ写真を撮ろうとします。その目的は、きちんと被相続人の手書きのメモ、つまり原本を写真として残すことによって、さらに疑惑への証拠を固めるためです。

調査官は口座の取引履歴でなく、金庫の中や保険証券なども写真に残します。写真に撮られたものが何なのかメモをしておくと、調査官から指摘されるものが何か予想がつくでしょう。

調査官の要求には柔軟に応じて

ただでさえ張り詰めた税務調査。調査官の言動のひとつひとつに神経を走らせてしまうでしょう。だからこそ、思わず口を滑らせてしまったり、言いたかったことが言えなかった…なんてこともあるはずです。
とはいえ、調査官といっても同じ人間。他にも同時期に多くの税務調査にあたっているはずです。完璧に相続人の財産状況を把握できているというわけではありません。税務調査といって構えずに肩肘を張らない自然な対応でのぞめると良いでしょう。

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岡野 雄志

相続税専門の税理士。
早稲田大学商学部卒業。
2005年に神奈川県横浜市の新横浜に事務所を開設して以来、横浜に限らず全国各地の相続分野の案件を1690件以上手がけてきました。特に土地の評価を得意とし、相続税還付の実績は業界でもトップクラス。相続税に関する書籍の執筆にも力を入れているほか、各種メディアからの取材実績も多数あります。

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