相続税の税務調査について

続税の税務調査とは?対象になる人、受けやすい人

相続税申告を主に相続税への税務署からの指摘や税務調査についてわかりやすく解説しています。

国税庁の報告統計によると、相続税において税務調査の対象となるのは約21%と、およそ4~5人に1人の割合です。なお、相続税の税務調査に関しては、2年前の相続税申告に調査が入ることが多いので、平成26年(2014年)の国税庁統計から引用しています。

では、税務調査に入られるのはどのような人でしょうか?

目次

税務調査を受けやすい人

  • 申告書のレベルが低い人
  • 納税額が高い富裕層
  • 金融資産を多く相続した人
  • 税理士をつけず、自分で相続税の申告をした人
  • 相続税がかかるのに無申告の人

上記いずれかに当てはまる方は税務調査を受けやすいです。その理由を説明します。

1.申告書のレベルが低い人

相続税の申告書の内容に不備があれば、税務調査が入る可能性が高いです。
申告書を機械でスキャンして、簡単な計算間違いなどをチェックします。
計算に不備のある人は調査対象として浮かびあがります。

2.納税額が高い富裕層

税務署は、調査対象を選定するため、「富裕層」を管理する独自のリストを持っています。
高額商品(不動産や、高級車など)の購入者や国債保持者などをチェックし、KSKシステム(国総合税管理システム)に情報を蓄積して、リストを作成しているそうです。
そうして蓄積された情報から、税務署は調査対象の総資産額の予想を立てます。
その予想と実際の申告書を比較して差が大きい場合には、税務調査が入る可能性があります。
特に東京や大阪のような大都市圏では、相続税の納税対象者が多いため、この「富裕層リスト」を活用して調査対象を選定することが多いようです。

3.金融資産を多く相続した人

金融資産と不動産であれば、金融資産を多く相続した人の方が、調査が入りやすいです。
例えば、同じ三億円を相続したとしても、三億円分の土地を相続した人と、三億円分の現金を相続した人では、後者の方が圧倒的に調査の入る確率が高いです。
なぜなら、土地など不動産の場合、金融財産に比べて解釈論になりがちだからです。
解釈論になると指摘が難しいため、調査官としては金融資産を指摘したほうが簡単に追徴できるのです。

4.税理士をつけず、自分で相続税の申告をした人

相続税の申告書には、第1表から第15表まで、15種類以上の書類が存在します(各表1種とは限らない為)。
そのうち第1表(1枚目)の一番下には税理士の名前を記入する欄があるのですが、ここが空欄だと、税理士をつけずに素人が自己申告したということで、調査対象になりやすい傾向があります。
税理士がついてないことで、申告内容に穴がありそうだなと思われてしまうのです。

5.相続税がかかるのに無申告の人

相続税がかかるのに申告していない、いわゆる無申告の人にも当然調査が入ります。
税務署は、所得税の申告書などから、アパートを経営していたり、土地があることを、しっかりと把握しています。
よって、相続税の無申告がばれないということはあまり考えられません。

相続税の税務調査の概要

相続税の税務調査とは、税務署が相続税の申告内容が正しいかどうかを調査しにくることです。

相続では大きな金額が動きます。
遺産の半分近くを相続税として徴収されてしまうケースもあるのです。

相続税は、法人税・所得税に比べて税務調査されやすい!

下のグラフから、相続税の税務調査率は、法人税・所得税に比べてかなり高いのがわかります。

相続税は税務調査が入りやすい

この理由は以下の2つです。

  • ①相続税は法人税・所得税よりも高額であるため
  • ②申告内容に漏れがあるケースが多いため

特に②は、普段は法人税・所得税を専門としている税理士に相続税申告を依頼した場合に発生することが多いのです。
法人税・所得税を専門としている税理士は、相続案件を扱った経験がほとんどなく、相続税申告に慣れていないからです。

税務調査あった場合、申告漏れを指摘される可能性大!

以下のグラフから、税務調査があったほとんどの方が、申告漏れ財産等の指摘を受けていることがわかります。

税務調査での申告漏れ件数の割合

税務調査が入ると申告漏れを指摘される可能性が高い

また、申告漏れ財産等の指摘を受けた場合、1件あたりの追徴税額は平均591万円となっています。(国税庁HP:「平成28事務年度における相続税の調査事績について」より)

なぜ税務調査がくるのか?

税務署は被相続人(亡くなった方)の資産を把握しているため、申告された相続財産が適正かどうかが簡単に分かるからです。

税務調査がされる場合の流れ
税務調査の流れ

税務署には、毎年の確定申告資料をはじめ、金融資産の流れを把握できる資料がそろっています。
それらの書類をもとに、被相続人の収入、家族構成、資産内容などから遺産総額を予想します。
予想した遺産総額と申告された相続財産を比べて、あきらかに少ない場合、銀行から取引明細などを取り寄せて証拠を集めます。

このとき、本人名義だけでなく、家族一人一人の預貯金や有価証券の取引を過去にさかのぼって調べます。
調べ上げた結果から申告漏れが疑われる場合、税務調査が行われることが多いようです。
税務調査で申告漏れが発見される確率が81.8%と高いことからも、事前調査が伺えます。

また、相続税は累進課税のため、相続財産が多いほど税率が高く、申告漏れが見かった場合は追徴額も多くなります。
そのため、相続財産が多いほど、税務調査の確率が高くなる傾向にあります。

税務調査の対象

相続財産には、土地や家屋をはじめ、目に見えない保険の権利等さまざまな財産が含まれます。
その中でも、税務調査で指摘が多いのは、現金・預貯金等の申告漏れです。

現金・預金の申告漏れが税務調査で指摘されやすい

税務調査を回避するには?

毎年申告される相続税は前述のような割合で税務調査の対象になっていますが、実は申告される相続税の約9割は税理士が関与している相続税申告です。相続税の申告を相続税の専門的な知識や経験があまりない税理士に依頼した場合、過去のデータからみても税務調査のリスクがとても高くなっていることが分かります。

税務調査のリスクを回避するための相続税の申告は「相続税の専門的な知識」を持つ「相続税案件の実績が豊富」な税理士事務所を選ぶことが大切です。

相続税専門の税理士事務所の探し方

税理士が相続税を専門としているかどうかは、ホームページの内容をチェックすることが第一です。気を付けたいのは、相続税専門のページを作って相続税の対応をうたっていても主としている業務が別の場合があります。ホームページ全体を見て、相続税の業務がはっきり主として示されていることを確認しましょう。
相続税の専門知識や経験が豊富かどうかは、相続税の申告、相続税の還付など相続税の関連業務を幅広く対応しているかどうかをチェックしましょう。専門性が高く、かつ幅広く対応しているほど最大限節税するめの知識や経験の引き出しが多いということになります。

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