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2017年10月06日

【速報】ついに公式決定!!広大地評価の廃止と規模格差補正率の導入

平成29年10月5日(木)ついに、【「財産評価基本通達」の一部改正(案)】についてのパブリックコメントの募集結果が発表されました!
このパブリックコメントは、平成29年6月22日(木)に募集を開始したものです。
今回、このパブリックコメントに対する国税庁の所見が発表され、特に注目されていた「市街地農地等への規模格差補正率の適用」が正式に決定いたしました。
当事務所ではいち早く、その解説と対策をお知らせいたします。

そもそも規模格差補正率とは?

「規模格差補正率」とは、現行の「広大地評価」に代わって新しく導入された評価方法基準です。
これまで、その地域における標準的な宅地の地積に比べて著しく地積が広大な宅地、いわゆる「広大地」には、「広大地評価」という評価方法が適用されていました。
この広大地評価ですが、土地の形状を全く考慮していない評価方法であるとして、以前から問題視されていました。また、適用条件もあいまいであったため、適用を巡っての混乱も多かったようです。

こういった状況を打破するため、国税庁は平成28年12月に発表された「平成29年度税制改正大綱」の中で、この広大地評価の見直しを決定しました。
その具体的な内容には税理士界隈でも注目が集まっていましたが、平成29年6月、ついに国税庁は具体的な改正案についてのパブリックコメントを募集開始し、先日10月5日には、パブリックコメントの結果を踏まえての改正案が正式に発表されたのです。

従来の評価方法とはどう違うの?

従来の広大地評価は、地積(土地の面積)に路線価と広大地補正率をかけるだけというシンプルなものでした。
しかしこの「広大地補正率」には、土地の形状が考慮されていないという問題点があったため、改正で以下のように変わりました。


旧評価方法 = 地積 × 路線価 × 広大地補正率
新評価方法 = 路線価額 × 各種補正率 × 規模格差補正率 × 地積


各種補正率とは、いびつな形の土地の評価を減額するための補正率です。
対して規模格差補正率とは、土地の大きさを考慮して減額するための補正率です。
つまり、その土地の形状と地積の大きさを考慮した評価が可能になったのです。
現行の広大地評価では、地積が同じでさえあれば、どんな形の土地であっても評価額は同じでした。
しかし、改正後の評価方法では、正方形に近い綺麗な形の土地の場合、現行の広大地評価で算出するよりも評価額が高くなってしまいます。
しかし、そういった土地をお持ちの方には、改正が施行される平成30年1月1日までにできる対策があります。
詳しくはをご覧ください。

パブリックコメントのポイント

正式にその改正内容が決定した「財産評価基本通達」ですが、パブリックコメントを踏まえて、何かしらの変更はあったのでしょうか。
結果的には、平成29年6月発表の改正案から、大きな変更はありませんでした。
ただ、以前の改正案では、市街地農地等にも改正が適用されるのかについて記述がなくあいまいでしたが、
「ご意見に対する国税庁の考え方」で、市街地農地等への適用が正式に明記されることが決まりました。

市街地農地等とは、具体的には「市街地農地」「市街地山林」「市街地原野」を指します。
市街地農地とは、その名の通り、主に市街化区域内にある農地のことです。市街地山林や市街地原野についても同様で、市街化区域内にある山林や、原野のことをいいます。
これらの土地についても、「財産評価基本通達」に改正を適用する旨の表記が追記されました。

市街地農林について

『なお、その農地が宅地であるとした場合の1平方メートル当たりの価額については、その農地が宅地であるとした場合において 20-2((地積規模の大きな宅地の評価))の定めの適用対象となるとき(21-2((倍率方式による評価))ただし書において 20-2の定めを準用するときを含む。)には、同項の定めを適用して計算することに留意する。』(「『財産評価基本通達』の一部改正(案)に対する意見募集の結果について」別表2 より一部抜粋)

市街地山林について

『なお、その山林が宅地であるとした場合の1平方メートル当たりの価額については、その山林が宅地であるとした場合において 20-2((地積規模の大きな宅地の評価))の定めの適用対象となるとき(21-2((倍率方式による評価))ただし書において 20-2の定めを準用するときを含む。)には、同項の定めを適用して計算することに留意する。』(「『財産評価基本通達』の一部改正(案)に対する意見募集の結果について」別表2 より一部抜粋)

市街地原野について

『なお、その原野が宅地であるとした場合の1平方メートル当たりの価額については、
その原野が宅地であるとした場合において 20-2((地積規模の大きな宅地の評価))の定めの適用対象となるとき(21-2((倍率方式による評価))ただし書において 20-2の定めを準用するときを含む。)には、
同項の定めを適用して計算することに留意する。 』(「『財産評価基本通達』の一部改正(案)に対する意見募集の結果について」別表2 より一部抜粋)


対策するなら今がラストチャンス

ついにその改正内容が正式に決定した「財産評価基本通達」。
規模格差補正率の導入により、現行の広大地評価を適用した場合よりも土地の評価額が上がることが予想されます。土地の評価額があがれば、当然相続税額も上がります。

その対策としては、改正前に土地を贈与してしまうことがあげられます。
相続税の代わりに贈与税が課税されますが、現行の広大地評価を適用できるため、結果的に節税に繋がる可能性があります。
贈与の方法としては二種類あります。暦年贈与と相続時精算課税です。


◆暦年贈与
一般的におこなわれているのは暦年贈与で、年間110万円までの基礎控除があります。
暦年贈与の場合、贈与税額は土地の評価額によって以下の様に推移します。

その他の贈与税額については、で確認できます。


◆相続時精算課税
相続時精算課税とは読んで字の如く、本来贈与時に納めるべき贈与税を相続時に精算する、という贈与方法です。
控除額が2,500万円までと非常に高額です。
2,500万円を超える分の財産には、一律20%の贈与税がかけられます。
贈与時に非課税になった2,500万円分の財産についてですが、贈与者の死亡時に相続財産としてカウントされ、相続税が課税されます。
そう聞くと単に納税を先のばしにしただけで、節税効果がないように思いますが、この相続時精算課税制度では、贈与時の評価額を適用することができる点が非常に大きなメリットとなっています。
たとえば、贈与時に1,000万円だった土地が、地価が高騰して相続時に2,000万円に値上がりしていたとします。
本来ならその2,000万円に相続税がかかりますが、相続時精算課税制度で贈与をしていた場合には、贈与時の1,000万円という評価が適用できるのです。
将来値上がりが見込まれる財産を贈与したい場合には非常に有効なので、今回の改正で評価額が上がりそうな広大地をお持ちの地主様にはぜひ利用をご検討いただきたいと思います。

この改正ですが、来年平成30年1月1日以後の相続などによって取得した財産から適用されます。
施行前の今がラストチャンスですので、対策を検討している方はぜひ当事務所に一度ご相談ください。


規模格差補正率についてさらに詳しく知りたい方はこちら
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